15099 中国軍機関紙「日本に核武装の兆し」   古沢襄

中国軍の機関紙『解放軍報』が、新年早々「日本の核兵器生産能力は米国に匹敵する水準」だと主張し、日本の核武装の可能性に懸念を表明した。「日本の核武装の兆しがはっきりした」というのだ。
『解放軍報』は1日、「2013年世界核兵器動向分析」という記事で「日本が保有する6つの『使用済み核燃料再処理施設』は、毎年9トンの兵器級プルトニウムを生産する。これは、2000発の核兵器を作ることができる分量」と伝えた。
生産能力だけでいえば、米国並みのレベルだという。同紙は「日本は既に、50万-100万トン(500キロトン-1メガトン)級の核爆発装置2-5個を秘密裏に生産したか、もしくは製造中の可能性がある。これは(核兵器の)数量だけでなく威力の点でも、北朝鮮・イラン(の核能力)とは比較し難いという意味」と指摘した。
しかし、ある専門家は「国内外から監視とけん制を受ける日本の核能力がこれほどの水準まで至ったというのは、根拠の薄い主張」と語った。
北京の外交消息筋は「安倍首相が靖国神社を参拝するなど、極右的な動きを示している状況で、中国が日本再軍備の危険性を警告するため、核開発の可能性を取り上げたとみられる」と語った。
中国共産党の機関紙『人民日報』は2日の論評で、安倍首相の祖父で戦犯でもあった岸信介元首相の行跡に言及し「安倍首相は、祖父のDNAを受け継いだ」と主張した。
中国国営の「中国新聞網」も2日「安倍首相が年頭所感で言及した『強国』とは再軍備を、『新国家』とは平和憲法の改正を意味する。これは中国を念頭に置いた措置で、北東アジアの平和を脅かす措置」と主張した。
中国が実際に日本が核武装する可能性を恐れている面もある。地域覇権国になるためには、軍事的優位が欠かせない。
北京のある消息筋は「中国の通常戦力が日本を圧倒できない状況で、日本が核兵器まで保有した場合、中国はアジア覇権戦略を修正すべきかもしれない」と語った。特に、米国が対中けん制のため日本の核武装すら見逃すという可能性を恐れている面もある。
これに関連して、自民党の石破茂幹事長は、かつてあるインタビューで「(再処理により)一定期間内に核兵器製造が可能になるので『潜在的核抑止力』になり得る」と語ったことがある。
しかし、実際に核兵器を開発するのはまた別の問題だ。青森県六ヶ所村などの再処理施設には、国際原子力機関(IAEA)の要員が派遣されている。
また、核武装のためには改憲が欠かせないが、現在のところ必要な議席(衆参両院の3分の2)の確保は容易ではない。国民も、世界唯一の被爆国ということに加え、福島第一原発の事故により、核兵器に対する反感は強い。日本の日刊紙のある論説委員は「国民感情を考慮すると、核兵器の保有は空想小説に過ぎない」と語った。
一方、米国・日本など西側諸国は、中国の核能力増強に疑いの目を向けている。「中国は核保有国の中で唯一、核能力を増大させている」という。
中国は先月、米国本土を直接攻撃できる新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41(DF41)」と、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「巨浪2(JL2)」の試射を相次いで実施した。DF41は射程が1万4000キロに達し、最大10個の核弾頭を搭載できる。
中国国営の『環球時報』は「DF41は中国の戦略核能力を大きく引き上げるだろう」と記した。(韓国・朝鮮日報)>
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