■谷垣さんの力を貸してもらいたい
来春の統一地方選を乗り切った上で、来秋の自民党総裁選で再選を果たし、盤石な政権基盤を確立する-。今回の内閣改造と自民党役員人事は、安倍晋三首相(党総裁)が一連の政治日程を乗り越えるための重要な意味合いを持つ。首相は「安倍カラー」の確立に腐心しつつも、挙党態勢の構築にこだわった。谷垣禎一法相の幹事長起用という前例のない総裁経験者の起用に踏み切ったのは、そのことを象徴している。
「来春の統一地方選、きたるべき総選挙に備える上で、谷垣さんの力を貸してもらいたい。野党時代に党をしっかりまとめていた手腕を発揮してほしい」
首相は今週に入り、谷垣氏と直接会って就任を打診した。谷垣氏が受諾を決断したのは2日夜。周囲に「私も支える責任がある。今夜までいろいろ考えた」と語った。幹事長人事は真っ先に決まるのが通例。受諾が決まるまで、党内には「どうなっているんだ」などと戸惑いが広がった。
そもそも「ポスト安倍」の有力候補とされる石破茂幹事長を続投させなかった狙いは、政府と党の連携を強化することにある。今後の地方選挙が政権の命運を左右しかねないからだ。
10月に東京電力福島第1原発事故後初となる福島県知事選、11月は米軍普天間飛行場移設を争点とする沖縄県知事選が控えている。沖縄県知事選は自民党が推す候補者の劣勢が伝えられており、7月の滋賀県知事選での敗北を含め3連敗は許されない。執行部に「選挙巧者」を置く必要があり、白羽の矢が立ったのが、総務会長に就任する二階俊博衆院予算委員長だ。
■保守派と女性登用
もっとも「安倍カラー」を前面に打ち出すための配置もぬかりはない。政調会長に保守派の論客として知られる稲田朋美行政改革担当相を起用するのはその証左といえる。内閣改造でも女性議員を積極的に登用したのは、新成長戦略の柱に据えた「女性の活躍推進」を自ら示す意味合いがある。思想的に近い下村博文文部科学相の留任は、首相がいかに教育改革を重視しているかを物語っている。(産経)
杜父魚文庫
17050 「安倍カラー」と「挙党態勢」の両立に腐心 古澤襄
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