■セルビアで57%がロシア軍地基地の解説構想に賛意という世論調査
昨秋、ベオグラードの街を歩いていた時、あちこちの屋台にプーチンのTシャツを売っているのを見つけた。「8ユーロ、一銭も負けない」と言われたので、買うのは止めたが、結構な売れ行きである。
おそらくセルビアだけだろうが、バルカン半島の旧ユーゴスラビアで「反米」の旗幟鮮明である。
たとえばマケドニア、モンテネグロ、コソボでは親米、それも通りの名前が「クリントンアベニュー」とか、アルバニアの都市にはブッシュ大統領の銅像が建っていた。
それはそうだろう、アルバニア系住人の多いコソボを、NATOの空爆でセルビアを敗北に追い込み、まんまと独立を勝ち取ったのだから。アメリカ様々だろう。
コソボは国連加盟、ただしロシア、中国などはいまもって独立を承認していないから「未承認国家」といわれる。国内はユーロが法定通貨となっている。
マケドニアも反ギリシア感情が強く、その分親米的である。
他方、セルビアはユーゴ戦争で、一方的な敗者となり、悪者としてミロセビッチ、カラジッチが裁かれ、おなじく虐殺をおこなったボスニア武装勢力もクロアチアもその戦争犯罪は不問に付された。
セルビアが負けたのはNATOの空爆だった。
セルビアがいつか復讐を誓ったとしても不思議ではない。げんにベオグラード旧国防省のビル、内務省、公安部のビルは空爆されたままの残骸をいまも意図的に曝している。あたかも原爆ドーム、あれはセルビア人の心境を象徴的に表している。
そしてセルビアの世論調査の結果がでた。
57%の国民がロシアの軍地基地を領内に開設することに賛意を表し、64%がロシア外交を支持した。この調査は非政府系「欧州大西洋リサーチセンター」が行ったもので、民意をほぼ正確に伝えていると判断して良い。
地図を開いてみれば判然となる。
セルビアにロシアが軍事基地をおくということは、NATOの最前線ブルガリア、ルーマニアの「頭越し」、中欧のど真ん中、つまりNATOの中枢へ軍事的橋頭堡を建設するという意味である。
クリミア併合、ウクライナ問題での西側のロシア制裁の意趣返し? ロシアのプーチン大統領、いまの意気軒昂である。
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