9906 修正協議合意 反対派の動向焦点  古沢襄

民主・自民・公明の三党が合意に達した修正協議の内容は、参院で過半数を持たない民主党の現状を考えればおおむね妥当なものといえる。修正協議に反対する民主党の一部勢力は、参院の実態に目をつぶり、マニュフェストの厳守を唱えているが、何もしないと言っているに等しい。ただ、ただ野田政権の倒閣運動をしているのだから国民の支持は得られない。
<社会保障と税の一体改革を巡る修正協議で、民主・自民・公明の3党が合意に達したことから、野田総理大臣は、今月21日の今の国会の会期末までに消費税率引き上げ法案などを衆議院で採決する方針です。
これに対して民主党内では、小沢元代表らが反対する姿勢を明確にしており、合意内容の了承手続きや法案の採決に向けて、法案に反対する議員の動向が焦点になっています。
一体改革を巡る修正協議で、民主・自民・公明の3党は、15日夜、社会保障分野と税制分野の実務者の会合をそれぞれ開き、合意文書を取り交わしました。
また3党は、焦点となっていた、民主党が掲げる最低保障年金の創設や後期高齢者医療制度の廃止について、「今後の公的年金制度や高齢者医療制度にかかる改革は、3党間で合意に向けて協議する」とした確認書を取り交わし、公明党の主張に配慮する形で折り合いました。
野田総理大臣は、消費税率引き上げ法案など一体改革に関連する法案を、今月21日の今の国会の会期末までに衆議院で採決するために、速やかに民主党の了承を取りつけたい考えで、週明けの18日に党内手続きを行うことにしています。
さらに党執行部は、両院議員懇談会の開催も検討しています。
また、野田総理大臣は、今月18日からメキシコで開かれる「G20サミット」に出席したあと、自民党の谷垣総裁に対して党首会談を呼びかけることを検討しています。
谷垣総裁も、呼びかけがあれば基本的に応じる構えで、法案の成立に向けて、今の国会の会期の延長や、衆議院の解散・総選挙を巡っても意見が交わされるものとみられます。
一方、民主党内では、小沢元代表が消費税率引き上げ法案に反対する姿勢を鮮明にして、みずからに近い議員にも結束して行動するよう呼びかけているほか、鳩山元総理大臣も、採決が行われれば賛成するのは難しいという認識を示しています。
小沢氏らは、いわゆる中間派の議員の間からも「野田総理大臣は党内の声より、自民党の要求を重視している」などという反発が出ていることから、こうした議員らとの連携も模索していくものとみられます。
今後は、民主党内で、合意内容の了承手続きや法案の採決に向けて、法案に反対する議員の動向が焦点になっています。
■合意内容・税制分野
3党の修正協議で合意したのは、次のような内容です。
税制の分野では、▽消費税率については、政府案どおり、2年後の平成26年4月に8%に、翌27年10月には10%に、2段階で引き上げるとしています。
▽所得の低い人への対策としては、所得に応じて給付や控除を行う「給付付き税額控除」と併せ、例えば食料品などの税率を低く抑える「複数税率」も検討するとしています。
こうした制度が導入されるまでの間は、税率を8%に引き上げたあと、一定の所得以下の世帯に一律に現金を給付するとしています。
▽経済情勢によっては消費税率の引き上げを見合わせることができるとした、いわゆる「景気弾力条項」については、政府案に盛り込まれた具体的な経済成長率の数値は「政策努力の目標」として残したうえで、実際に税率を引き上げるかどうかは「そのときの政権が判断する」としています。
▽一方で、所得税や相続税の見直しについては、年末に行われる来年度の税制改正の議論で検討するとして、事実上結論を先送りしました。
■合意内容・社会保障分野
つぎに、社会保障分野です。
▽子ども・子育て支援については、幼稚園と保育所の機能を一体化させた「総合こども園」の創設は見送られ、今ある「認定こども園」を拡充するとともに、補助金の給付を一元化するなど、現在の制度を改善するとしています。
▽新たな「幼保連携型」の認定こども園への株式会社の参入は認めないことも盛り込まれているほか、小規模な保育施設などを支援するための新たな補助金を創設するとしています。
▽保育サービスを拡大するために検討していた、一定の基準を満たせば誰でも保育サービスに参入できる「指定制」は導入を取り下げ、現在の認可制度を改善して対応することになりました。
▽幼児教育や保育・子育て支援を充実させるには、1兆円を超える財源が必要だとして、政府は、消費税率引き上げに伴う増収分も含めて、財源の確保に最大限努力するとしています。
▽年金制度改革については、消費税率の10%への引き上げに合わせて、所得の低い人の基礎年金に一律月6000円を加算するとしていましたが、一律の加算はやめて、月額5000円を基準に、保険料の納付実績に応じて福祉的な給付金を支給するとしています。
▽所得が高い高齢者の基礎年金を減額する規定は削除するとしています。
▽パートなど非正規労働者の処遇改善策として、厚生年金などに加入できる条件を緩和することについては、保険料の半分を負担する企業の経営に配慮して、月収の条件を政府案より1万円引き上げるとしています。
これにより、厚生年金などに新たに加入できるのは、政府案の45万人から、25万人程度に減ることになります。
▽平成24年度に基礎年金の国の負担分を2分の1に維持するための財源として、「交付国債」を発行するのを取り下げ、「交付国債」の償還方法を記述した部分を法案から削除するとしています。(NHK)>
杜父魚文庫

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