10790 前原氏が「年内に解散」 政府・与党内で足並みの乱れ  古澤襄

前原誠司国家戦略担当相が「年明けに解散したら『近いうち』じゃない。首相は約束を絶対に守る人だ」と年内解散を示唆したことに対して、民主党の安住淳幹事長代行は「個人の感覚として発言したと聞いている。党執行部の意思ではない」と不快感を示した。
安住氏の発言は、輿石東幹事長の意を体したものであろう。前の幹事長代行だった樽床伸二総務相は、数カ月かかるとされる衆院選挙区画定審議会での新区割りの策定を待って次期衆院選を実施すべきだと来夏の衆参ダブル選挙の考えを示している。
野田佳彦首相の「近いうちに信を問う」解散をやらせたくない輿石幹事長の思惑と、重要閣僚である前原氏の年内解散説が、正面からぶつかり、それぞれの思惑含みで解散の時期に言及して、バラバラの発信をする事態となっている。
<野田佳彦首相が「近いうちに信を問う」としている衆院解散の時期について、前原誠司国家戦略担当相は21日のフジテレビ「新報道2001」で「私の感覚で言うと、年明けに解散したら『近いうち』じゃない。首相は約束を絶対に守る人だ」と述べ、年内に踏み切るべきだとの考えを示した。野党側からは「発言は重い」(安倍晋三自民党総裁)などと歓迎の声が上がる一方で、民主党の安住淳幹事長代行は不快感を示し、政府・与党の足並みの乱れを露呈した。
前原氏は19日の民主、自民、公明3党首会談で首相が(1)衆院選挙区の「一票の格差」を是正するための「0増5減」の先行実施(2)特例公債法案処理のルール作り(3)社会保障制度改革国民会議の設置-の3条件に言及したことに触れ、「首相は3つが終わったら、信は必ず問うと言っている。おのずと落としどころは決まってくる」と強調した。
首相が具体的な解散時期を明示しないことについても「解散と言った途端にレームダック(死に体)になり、何かがあったときに(やるべきことを)できなくなることを心配している」と説明。野党が3条件に協力することが解散への近道になるとした上で「首相は誠実な人だから、自分の言ったことには責任を持たれる」と述べた。
この発言に対し、安住氏は高松市内で記者団に「(解散時期に関して)周りがとやかく言う話ではない」と批判した。前原氏の「年内解散論」についても「個人の感覚として発言したと聞いている。党執行部の意思ではない」と断言した。
一方、安倍氏は福岡市内での講演で「前原氏は野田政権の重要閣僚だ。発言した前原氏本人も責任を伴う」と指摘した。公明党の山口那津男代表も松山市内で、記者団に前原氏の発言を「正しい認識」と評価した。
解散時期をめぐっては、樽床伸二総務相が数カ月かかるとされる衆院選挙区画定審議会での新区割りの策定を待って次期衆院選を実施すべきだとの考えを示している。閣僚がそれぞれの思惑含みで解散の時期に言及し、バラバラの発信をする事態となっている。(産経)>
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