■傷広げる“無言の行”
33回目の優勝を飾った大相撲初場所後、「審判部批判」が問題になった横綱白鵬が報道陣に対し沈黙を守り続けているという。
国技館での日本大相撲トーナメントや、NHK福祉大相撲では支度部屋でまげを結い直すとき壁に向かって座り、質問は一切受け付けないという。“怒りの矛先”が審判部ではなく報道陣に移ったのか。(サンケイスポーツ)
「このままでは3月の春場所(8日初日)まで続くのではないか」という声さえ聞かれる。相撲はテレビ中継で見ても支度部屋でどんな表情で何を話したかは新聞で知るしかない。
それが毎日「白鵬はこの日も壁に向かって…」ではファンも愛想をつかす。白鵬にとって不幸でもある。
昭和44年春場所2日目、横綱大鵬は戸田に押し出しで敗れ連勝が45でストップした。実際には戸田の足が先に出た「世紀の大誤審」。
大鵬は勝負判定に一切不服は唱えなかったが、5日目から肺炎を理由に突然休場した。当時を知る関係者は「横綱の無言の抗議との声がもっぱらで協会はあわて、ビデオ判定導入が促進された」と話す。
大鵬は次の夏場所、ショックを乗り越えて堂々と30回目の優勝を飾り、その功績により一代年寄を贈られた。
まさに歴史の流れに一石を投じた大横綱の重き無言の抵抗でもあった。しかし、その大鵬を尊敬する白鵬の“無言の行”は自分の傷口を広げるだけで、いいことは何一つない。
理事長や審判部長、師匠らで軌道修正できないのなら、こういう時こそ横綱審議委員会に乗り出してもらいたい。
自分たちが昇進を決めた原点に戻って言動を正してみてはどうか。言いたいことを聞いてみることも必要だ。案外“時の氏神”になるかもしれない。(産経)
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