981 秋風身にしむ小泉チルドレン 古沢襄

臨時国会の開幕日に自民党の代議士会が開かれたが、郵政総選挙で初当選した小泉チルドレンが一斉に平沼赳夫氏(無所属・元経済産業相)の復党問題について「小泉改革の否定だ」と反対を表明した。
口火を切ったのは中川泰宏氏。「執行部が無条件で(復党を)お願いし、さらに平沼氏が条件を出すのは小泉改革の否定だ。国民はアホじゃない」と批判。
川条志嘉氏は「参院選大敗北の原因は造反議員の復党にある、と総括報告書にも明記されている。復党は国民が決して許さない」。
さらに小野次郎氏が「総括報告書を踏まえた対応をお願いしたい」と要望した。
平沼復党に前向きな麻生幹事長は「県連などの意見を十分参考にして対応する」と発言して、その場を収めた。
これには伏線がある。内閣改造に伴って決まった副大臣人事で、郵政造反・復党組からも森山裕(財務)、今村雅弘(農林水産)両氏、参院の造反組から中川義雄(内閣府)、岩永浩美(農林水産)両氏が起用された。
政務官でも古川禎久(法務)、保坂武(文部科学)両氏、参院の造反組から二之湯智(総務)、秋元司(防衛)両氏が起用されたから、副大臣、政務官合わせて八人が政府の要職についたことになる。
安倍首相は「郵政民営化は決定した方針だ。もう既に終わった」と述べ、与謝野官房長官も「郵政造反ははるか昔に起きたようなことで、何らの感想もない」と言っている。小泉チルドレンにとっては、小泉時代の風化をひとしお感じる秋となった。
そこにもってきて八月三十一日に自民党は、来たるべき衆院選で候補者の集票力の優劣を公認基準とする方針を決めている。また選挙区で公認されなかった議員の比例優遇は見送る方向となっている。
郵政造反で復党した議員の多くは、強固な選挙地盤を持っている。この方針で公認選定が行われれば、小泉チルドレンが非公認となる可能性がある。参院選で敗北した自民党にとって背に腹は代えられないところにきている。二階総務会長は「どちらの候補が強いかも判定基準だ。(郵政民営化対応で)どちらが正しいかで決めるのは現実的でない」とはっきりしている。
もっとも公認洩れになった小泉チルドレンが、無所属で立つことも考えられる。民主党候補に塩を送ることにもなりかねない。どちらに転んでも自民党にとって頭が痛い話となっている。

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