1004 中国各紙が福田氏に肩入れ 古沢襄

中国がアジア外交重視の福田康夫氏に好意的なのは予想されたところだが、中国各紙は「福田ハト派、麻生タカ派」と決めつけている。中には麻生氏を”右翼的傾向”と断じているが、軽武装・経済重視主義の祖父・吉田茂元首相の孫として心外な批判であろう。
安倍首相の訪中で小泉政権下で冷え込んだ日中関係は好転したが、麻生氏は外相として日中関係の改善に努力してきた。しかし麻生外相が唱えた「自由と繁栄の弧」は日本、米国、オーストラリア、インド四国による中国包囲網として、中国側から警戒感を持たれている。
麻生外相にしてみれば、自由と民主主義という価値観を共有する四国の連携であって、中国を意識した軍事同盟ではない。だが「自由と繁栄の弧」というスローガンは、中国の誤解を招く勇み足であった。
麗々しくスローガンを立てるのは失言に近い。黙って実績を築くのが外交というものであろう。訪米した小池防衛相はライス米国務長官からインドを加えた「自由と繁栄の弧」構想に反対されている。お坊ちゃん外交は中国から反発というブーメランで戻ってきている。
北京から伝えてきた共同ニュースは、中国各紙が一斉にタカ麻生氏に批判的な論調を掲げたとしている。ハト福田氏に中国各紙が、あまり肩入れすると内政干渉と日本国内で反発を生むうえ、福田氏に「媚中派」とか「屈中派」のレッテルを貼ることになりかねない。
<中国各紙「穏健派」福田氏を好意的に紹介
16日付の中国各紙は、福田康夫元官房長官と自民党の麻生太郎幹事長の一騎打ちとなった同党総裁選を国際面トップなどで紹介、高い関心を示すとともに、首相任期中の靖国神社不参拝を表明した福田氏を「穏健派」「対アジア外交を重視している」と好意的に伝えた。
北京青年報は国際面トップで「ハト(福田氏)がタカ(麻生氏)を相手に優勢」と報道。北京晩報も「日本の新首相はタカ・ハト対決の中から生まれる」と題した記事で「福田氏の優勢は明らかだ」と伝えた。
同紙は、テロ対策特別措置法延長問題、日本人拉致問題、消費税増税など5つの争点を表にし、両氏の違いを紹介した。
中国国内のウェブサイトでは、福田氏びいきの書き込みが増えているのに対し、麻生氏については「他国との対中包囲網形成を狙っている」「右翼的傾向が強い」などと警戒感を示す書き込みが目立っている。(北京・共同)>

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