2238 引き潮なのに上げ潮だって 平井修一

昨年9月23日の自民党総裁選。投票数528、有効投票数527、福田330(62%)、麻生197(37%)だ。ざっくりすれば福田支持は6割、麻生支持は4割だった。
今年はどうなるか。麻生以外に誰か出るのか。小池で総選挙を勝てるのか。街頭演説での麻生の動員力は福田の10倍だったから、小池の5倍にはなるだろう。
麻生がアキバで演説する、「政局を皆さんに報告し、これからの日本の行方をいかにすべきか、ともに相談したい」と言えばネチズンらが数万人は集まるだろう。
マーケティング戦略として、麻生が圧勝するためには「秋葉原で演説するしかない」、大衆を大動員するしかないなあと思う。歴史的な演説をして、自民党の有象無象の反麻生派を吹き飛ばすのである。
「派閥の自民党がまた復活しそうです、これをぶっ潰す、新しい政治を皆さんとともに創っていきましょう」
「民主党は労働組合の利権を引き継いだ、既得権益を守ろうという社会党のような集団です、己の利権を守ってワーキングプアを放置してきたのが連合です、このような弱者固定化の民主党に政権をゆだねてアキバお宅の一分が立つのか」
とか言って麻生コールを引き起こせれば総選挙でも負けは少なくて済むのではないか。
ところで中川秀直らの「上げ潮派」だが、どこが上げ潮なのか不明である。景気が低迷し、税収増はますます期待できないなかで、中川氏はサイトでこう主張する。
<小泉改革路線を自民党は継承・発展させるのか、否定・逆行するのかである。「改革以前」の90年代にもどるのか、「改革以後」に進んでいくのか。複数の候補者の政権公約の要諦は必然的に、構造改革路線の継承・発展の是非にならざるを得ないことである。
90年代の日本、オールド・ケインジアンの財政出動主義の日本に戻るのか、それとも、金融政策(改革?)・霞ヶ関埋蔵金放出・歳出削減の上げ潮政策で改革のその先へ向かっていくのか>
小泉構造改革路線といっても、企業が必死でリストラをし、米国市場と中国市場が元気だったからこの10年ほどは安定成長してきたのであって、改革路線ゆえにそれがもたらされたとは小泉、竹中、中川以外に思ってはいないのではないか。
今、企業はこれ以上のリストラができないほどまでスリムになった。米国、中国ともに経済は失速し始めている。同時に日本経済も原油や食料の世界的値上げもあって暗雲が立ち込め始めた。経済は「引き潮」へ転じ始めており、税の自然増収もありえない。
ここは暗雲が小さいうちにロケットを発射して雲を散らすという経済活性化策は必要であり、財政再建を多少先延ばししても、あるいは歳出削減のたずなを多少緩めても、それに取り組むのが政治だろう。ワクチン代を惜しんで病気になってもいいのか。角を矯めて牛を殺していいのか。
財政再建も歳出削減も構造改革も国債抑制もすべては国民のためであり、それは国民の幸福・利益のための手段であり、それ自体が目的ではない。手段を目的にするのは本末転倒である。
上げ潮派は○○の一つ覚えのように「構造改革」を叫ぶが、具体的な改革案が「1000万人の移民受け入れ」だけというのは愚の骨頂である。
上げ潮派は引き潮の今こそ活性化策を打ち出すべきで、打ち出せないのなら小池が立候補しても争点がなく、総裁選は盛り上がらずに総選挙には大敗し、自民党は下野するしかあるまい。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト(9月2日現在2233本)

コメント

タイトルとURLをコピーしました