フランスの代表的通信社・AFPは、北朝鮮の外務省がすべてのプルトニウムの兵器化およびウラン濃縮作業の開始すると宣言したことを伝えた。いわば核武装宣言である。すでに米CIAは北朝鮮が三度目の地下核実験を行う兆候があるとオバマ大統領に報告書を提出している。
隣国である北朝鮮が核武装を宣言したことは、日本と韓国にとって深刻な脅威となる。米国は日本と韓国の国内で対抗上の核武装論が連鎖的に生まれるのを懸念し、あらためて米国核の傘の中に両国があることを強調している。
だが日本の国内世論は核武装には否定的である。日本が核兵器を持つことは、少なくとも現時点では考えられない。日本が核武装すれば、それを口実にして北朝鮮核の先制攻撃を受ける可能性が生じる。そういう議論をすること自体が日本社会ではタブーとなっている。
フランスなどEU諸国は北朝鮮核の直接的な脅威は感じていない。日本がイスラエル、インド、パキスタンの核に直接的な脅威を感じていないと同じ状況がある。しかしEU諸国でもドイツを除けばフランスもイギリスも核武装している。
日本周辺ではロシアも中国も核武装している。そこに北朝鮮も核武装宣言をしたのだから、日本が非核の態度を貫き、核のない世界を唱えるには生半可な態度で臨むことは出来ない。極めて難しい局面に立たされている。米国核の傘に安住して非核を唱えるのも矛盾がある。
いわば隘路に迷い込んだ日本外交といえる。その厳しさを日本の政界はどれだけ意識しているのだろうか。その意識が欠落したまま政権交代や国民の生活第一を唱え、日本の安全保障論議がなおざりにされている現状は何とも薄ら寒いものがある。
<【6月13日 AFP】北朝鮮は13日、国連安全保障理事会(UN Security Council)が対北朝鮮制裁決議を採択したことを受けて、すべてのプルトニウムの兵器化およびウラン濃縮作業の開始すると宣言した。
同国外務省は声明で、「第一に、すべてのプルトニウムを兵器化する。使用済み核燃料棒のうち、すでに3分の1以上の再処理が終わっている。第二に、ウラン濃縮作業を始める」と述べた。さらに、独力で軽水炉発電所を建設することを決定し、ウラン濃縮技術の開発に成功していると強調した。
また、米国と追従勢力が封鎖を試みる場合、戦争行為とみなして軍事的に対応する封鎖を試みる場合、戦争行為と見なして軍事的に対応する意向を表明。さらに、同国が核兵器と弾道ミサイル計画を放棄することはあり得ないと明言した。(AFP)>
<【平壌13日共同】北朝鮮は13日、国連安保理事会が採択した追加制裁決議について、制裁実施は「戦争行為とみなし軍事的に対応する」とする外務省声明を発表した。
新たに抽出するプルトニウムの全量を武器化し、軽水炉建設に向けたウラン濃縮にも着手するとも表明。ウラン濃縮は「技術開発が順調に進み、試験段階に入った」とした。さらに「制裁には報復で、対決には全面対決で断固向かう」と強調した。(共同)>
杜父魚ブログの全記事・索引リスト
3484 北朝鮮が核武装宣言 古沢襄
未分類
コメント