3837 政策では自民党が優位なのだが・・・ 古沢襄

世論調査の傾向で注目されるのは、政策面では自民党が民主党より良いと答えている点である。安全保障政策、景気・財政政策では自民党の方が上だと選挙民はみている。それなのに他のデータは民主党が自民党を圧倒的に引き離している。
国民は自民党・官僚政治に飽き飽きして”チェンジ”を求めている。チェンジの象徴が麻生首相だということになる。麻生首相のままだと何も変わらないと嫌われたのではないか。表面的には政策で争う”マニフェスト選挙”だが、実態は指導者の変化を求める政権交代選挙になっている。
このことは、ある程度は予想されていた。だが、麻生首相に代わる自民党のトップが見当たらない。誰が出ても自民党・官僚政治は、そんなに変わらない。離党した渡辺喜美氏でもトップに担ぎ出していれば別だったろうが、そんな突飛な離れ業が出来る自民党の党内情勢ではなかった。
このことはふたつのことを暗示している。
ひとつは民主党政権が誕生しても、政策面では国民はドラステイックな変化を期待していないことになる。とくに安全保障政策では、それが言える。極端な米国離れ・中国寄りは嫌われるであろう。拉致問題で北朝鮮に厳しい態度を維持することも求められる。
もうひとつは、自民党が野党になれば民主党政権に対する批判・攻撃が激しくなるであろう。攻守ところを変えるわけである。選挙戦でこの傾向が、すでに出ている。
しかし、その前に自民党がチェンジ・脱皮を明確にする方が先ではないか。単なる批判・攻撃だけでは、国民の支持は戻ってこない。
さらに付け加えれば、選挙後の民主党では小沢グループが100人を越す一大勢力になる。民主党の三分の一を占めることになるかもしれない。小沢一郎氏を抜きにして民主党を論じることは出来なくなる。鳩山代表が首相になっても党内基盤が弱いから”雇われマダム”的な性格を帯びるであろう。
このことはロッキード事件で退陣した田中元首相が”闇将軍”として隠然たる力を保持したことを想記させる。党内基盤が弱い海部首相を担いで選挙で圧勝している。御輿(みこし)は軽くてパアがいいという言葉が流行った。中曽根内閣は”田中曽根内閣”と評された。
政策面で未熟な民主党が長期政権を目指すには、小沢氏の経験に頼る傾向が強まるに違いない。闇将軍・小沢一郎の動向が政局を左右するのではないか。歴史は繰り返す。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました