「イクメン」という新語があるのをはじめて知った。育児休暇を取る男のことだという。「イケメン」と同様に、これが現代ではカッコいいものとして受け取られているらしい。
橋下大阪府知事がこの現象にかみついている。ここは橋下さんに軍配をあげたい。
このご時世に7人の子だくさんで知られる橋下氏だけに説得力がある。弁護士時代を含め、育児休暇など取ったことがないという。
知事や市長らが「イクメン」を選択するケースがあちこちで出ているのだそうで、これはいただけない。少なくも税金で食っている公人である。人生観はいろいろあっていいが、公人でいる間は育児休暇など遠慮願いたい。
首長が育児休暇を取れば、一般にも取りやすくなるという理屈は分からないでもないが、取りたくても取れない人が圧倒的に多い実情をまず知るべきだ。
税金で少なからぬ給与を得ているのだから、育児環境が難しければ、お手伝いさんなど雇える余裕はいくらもあるではないか。
それに、万一、災害など緊急の危機管理対策が必要になった場合、どうするのか。首長である間は、そのすべてを自治体運営に傾注すべきではないか。
当方は公人でもなんでもないが、新聞記者をやっていたから、育児とは縁遠い存在だった。だいたいが、長男がうまれたとき、実家に帰していたから、自分の子供に会ったのは生まれて1カ月以上たってからだ。仕事に追われて、飛んで帰る時間もなかった。
それが当たり前だと思っていた。いまは通用しないといわれそうだが、すでに子供をつくる能力も気力も遠い彼方へいった現在でも、もしそういう状況になったら同じことをやるだろう。
男の人生をかけた仕事というのはそういうものだ。子供はそういう父親の背中を見て育つのである。
杜父魚文庫
6525 首長のイクメンとはなにごとか 花岡信昭
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