バフェットがIBMの大株主(5・5%)へ見参、107億ドルを出資。世界一の投資家が初めてテクノロジー企業の株式を購入した
ウォール街は久しぶりに明るいニュースに沸いた。IT企業には投資しないという原則を貫いてきたウォーレン・バフェット率いる「バークシャー・ハザウェイ」社が、IBMの大株主として登場することになった(英『フィナンシャル・タイムズ』、11月15日)
バフェットは今年度、バンクオブアメリカ・メリルリンチ(通称バンカメ)の大株主として優先株などを引きうけ、さらに「高額所得者に増税を」とよびかけて、オバマ政権の景気刺激策を横手から応援した。かれはもともと民主党贔屓である。
バフェットの呼びかけを「バフェット・ルール」と宣伝して、オバマは盛んに選挙運動に利用している。バフェットはバンカメ株購入については、優先株など優遇待遇が条件なのに、すっかり「愛国的投資家」と評価された。
ついでバフェットは市場の手詰まり状況を逆さまに捉えて、PBR=1・0前後の銘柄の底値買いを実施し、第三四半期に69億ドルを逆張り、低迷する銘柄を買い続けた。九月には自社株買いも実行した。
「バークシャー・ハザウェイ」社は資産規模が478億ドル、これまで健全な、将来性のある企業いがい手を出さず、ヤフーとかアップルとかには目もくれなかった。
したがってIT産業の雄として知られるIBMの大株主として登場(おそらく第貳位)したことは、市場の注目ばかりか全米エコノミストが注視した。この日、ウォール街でIMBの株価は1%上昇した。
市場の潮目予測ではなく、バフェットがテクノロジー企業の株式に手を出したことが重要なのである。
杜父魚文庫
8661 ウォール街は久しぶりに明るいニュース 宮崎正弘
宮崎正弘
コメント