11903 オバマ再選後も「決められない政治」に  古澤襄

【ワシントン=佐々木類】米連邦政府職員だけでなく、公共の交通機関や教育など国民の生活に大きな影響を及ぼす歳出強制削減が1日、発動された。大統領再選後も与野党の対立による「決められない政治」は変えられず、米軍の世界戦略という国家の根幹にまで影響を与える事態を招いてしまった。
「政治ショーと政治を取り違えてはならない」。オバマ大統領は今年1月の2期目の就任演説で共和党幹部を前にこう述べ、「抵抗のための抵抗」を牽制(けんせい)。下院で多数派を占める野党共和党に協力を呼び掛けたが、この発言に集約された懸念がさっそく現実となってしまった。
再選直後の昨年末、下院共和党を率いるベイナー議長と、「財政の崖」問題をめぐって死闘を演じ、歳出の強制削減は開始を2カ月遅らせた。だが、財政再建実現に向け、自らが退路を断つ意思を示して設定した強制削減実施の自縄自縛に陥る隘路(あいろ)にはまった。
歳出強制削減への対応をめぐるオバマ氏の支持率は1日現在で51%(米ギャラップ社)。野党が歩み寄りを拒否し続ける背景には、再選を果たしたものの、決して高いとはいえないオバマ氏の支持率が影響を与えているようだ。
議事進行や立法計画について強大な権限を持ち、もう一人の米大統領というほどの権力を持つベイナー氏の方が、歳出強制削減に突入した後の「世論の動向を見極めている」(米CNNテレビ)との見方もある。 実際、オバマ政権が歳出強制削減の悪影響を大げさにあおっているとの批判が共和党を中心に噴出。
2月28日のカーニー大統領報道官の記者会見でも「影響を大げさに主張しているのではないか」との質問が出される場面があった。
米メディアの世論調査によると、「財政の崖」をめぐる攻防ではオバマ氏より共和党の責任が重い、と回答した人は53%だったが、今回の問題では共和党の責任が重い、と回答した人は45%にとどまった。(産経)>
<アメリカで、議会の与野党の対立から財政赤字の削減策をまとめることができずに予算の強制削減が始まることについて、ヘーゲル国防長官は、訓練の減少などでアメリカ軍の展開力が低下すると強い懸念を示しました。
アメリカの議会は、財政赤字の削減策について与野党が協議を続けてきましたが、期限の3月1日までに合意できず、ことし9月までに日本円にして8兆円近い予算の強制削減が始まることになりました。
これについてヘーゲル国防長官は、1日に記者会見し、「アメリカ軍はどのような緊急事態にも対応できる世界最強の軍隊だが、必要のない予算削減のために能力維持が難しくなる」と述べ、このままではアメリカ軍の展開力が低下すると強い懸念を示しました。
国防費は今年度、当初の計画のおよそ1割に当たる460億ドル(日本円で4兆円余り)が削減されます。
このため国防総省は、来月後半から軍人以外の職員80万人を対象に、5か月余りの間、週1日の無給の休暇を取らせて人件費を抑制する方針です。
また陸軍は、アフガニスタンと韓国に駐留する部隊を除く、全体の8割の部隊で訓練を段階的に減らすほか、海軍では中東に派遣している空母の数を年内に2隻から1隻にするなど、世界中に派遣している艦船の数を減らしていくことで対応する方針です。
国防総省では、訓練が減る事態が長引けば部隊の能力を維持できず、緊急事態に対応できなくなるとして危機感を強めています。(NHK)>
<【3月2日 AFP】チャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)米国防長官は1日、歳出強制削減の発動が不可避になったことで米軍の活動も影響を受けると述べた。
バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領と議会共和党との協議が不調に終わったため、オバマ大統領は法律の規定により1日午後11時59分(日本時間2日午後1時59分)までに強制的な歳出削減を始めなけれはならない。
今回の措置で米国の軍事費は約460億ドル(約4兆3000億円)削減される。米国防当局者によると国防関連で働く民間人80万人の一時帰休や軍用機の飛行時間の削減、一部の装備の整備の延期などで対応するという。
米国はすでにペルシャ湾に配備する空母も2隻から1隻に減らしている。
ヘーゲル長官は月内にも軍関係で働く数千人の民間人に一時帰休について予備的な通知をすると述べた一方、オバマ大統領と議会共和党が最終的には合意に達すると確信していると述べた。(AFP)>
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