■医薬品も-リスク回避和らぐ
(ブルームバーグ)11日の東京株式相場は4日ぶりに反発。為替の円安推移を好感し、続落中の下げが目立っていた電機や輸送用機器、機械、精密機器など輸出関連株に見直しの買いが入った。
一部アナリストが強気判断を示した小野薬品工業など、医薬品株は東証1部33業種の上昇率トップ。米国株反発を受けリスク回避姿勢が和らぎ、先物のイベント通過で需給の不透明感も薄れた。
TOPIXの終値は前日比9.16ポイント(0.6%)高の1549.51、日経平均株価は183円93銭(1%)高の1万9230円48銭。
大和住銀投信投資顧問の岩間星二シニア・ファンドマネジャーは、「一時期に比べるとボラティリティが下がり、全般的に落ち着いている」と指摘。
直近の日本株の下落は米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、利上げを織り込む格好で事前に上がり、「いったん慎重になろうという動きだった。米国株に連れて下落していたが、米株反発を受けきょうの日本株も上昇した」とみている。
10日のニューヨーク為替市場ではドルが反発。FOMC会合まで1週間を切る中、シティグループは現在がドル買いの好機であるとの見解を示した。きょうの東京市場では一段とドル高・円安方向に振れ、朝方の1ドル=121円60銭台に対し、午前後半以降は122円台で推移した。前日の日本株市場の終値時点は121円66銭。
10日の米国株はS&P500種株価指数など主要指数が反発、投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)も小幅ながら4営業日ぶりに低下した。日本株自体も、日経平均は直近3営業日で600円以上下落、東証1部の騰落レシオは11日時点で102%と目先過熱を示す120%を下回り、リバウンド狙いの買いが入りやすい状況でもあった。
みずほ信託銀行の浅岡均シニアストラテジストは、「円高への懸念があったため、落ち着いたのはプラス」と受け止めていた。
SQ通過、午後はこう着
また、取引開始時は株価指数先物・オプション12月限の特別清算値(SQ)算出で、ブルームバーグの試算では日経平均型で1万8943円54銭と、前日の終値を103円1銭下回った。
この影響で、きょうの日本株は安く始まったものの、SQに絡む売買一巡後は需給面の不安が薄れる格好で出直り、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。
ただし、週末前の持ち高整理、来週15-16日のFOMCなどを控え午後はこう着。きょうのアジア株で中国上海や台湾、香港、インドネシアなどが総じて下げていたことも様子見姿勢が強まる要因となった。午後の日経平均先物は1万9250円-1万9160円のレンジ推移だった。
東証1部33業種は医薬品や倉庫・運輸、鉄鋼、電機、輸送用機器、空運、機械、海運など27業種が上昇。水産・農林や保険、その他製品、銀行など6業種は下落。医薬品をめぐっては、政府は2016年度の診療報酬改定で、医師の診察料や検査料などの技術料を引き上げる方針と11日付の日本経済新聞朝刊が報じる材料もあった。
売買代金上位では、野村証券が投資判断「買い」で調査を再開した小野薬品工業が大幅高。ファナックや日東電工、電通、アステラス製薬、京セラ、マツダ、TDK、第一三共、オムロンも高い。半面、戸建て受注のマイナスと中国事業が懸念材料とモルガン・スタンレーMUFG証券が指摘した積水ハウスは安い。
材料銘柄では、今期は最終赤字に転落するダンロップスポーツ、第3四半期業績の低調が嫌気されたgumiが急落した。東証1部の売買高は24億521万株、売買代金は3兆659億円。代金は、SQの影響で約1カ月ぶりに3兆円を超えた。上昇銘柄数は1260、下落547。(米ブルームバーグ)
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