「地元、米国、与党すべてが同意する形での5月末決着」と鳩山首相は執念を燃やすが、10日の関係閣僚の協議では事実上、5月決着を断念したといっていい。6月以降も米側や地元と協議を続ける方向だが、ここまで混迷させた鳩山首相の政治責任が厳しく問われるのは免れない。
首相側近の平野官房長官は「決着の仕方はいろいろある。5月末の有り様を首相の決断のもとに閣僚間でしっかり決める」と予防線を張った。表だって5月決着の継続協議を認めれば、これまでの首相発言と食い違うため、首相に対する批判が強まることは避けられないからである。
NHKはじめマスコミ各社の世論調査では、鳩山内閣の支持率は軒並み20%スレスレにまで急落している。袋小路に入ってしまった鳩山内閣の前途は険しい。
<政府は10日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について、鳩山由紀夫首相が表明した5月中の決着を事実上断念した。米側、移設先の地元、連立与党の了解を月内に得るのは困難と判断した。首相は5月中に政府としての移設案を決定し、6月以降も米側や地元と協議を続けたい考えだが、首相の政治責任が厳しく問われそうだ。
首相は同日昼、岡田克也外相、北沢俊美防衛相、平野博文官房長官、前原誠司沖縄担当相と首相官邸で協議。沖縄県内移設に鹿児島県・徳之島への基地機能移転を組み合わせた案で、関係自治体と調整を進める方針を確認した。
嘉手納基地など沖縄県内での米軍訓練を全国の自衛隊基地に分散移転することもパッケージとして示して、地元の理解を求める考えだが、沖縄県と徳之島の地元関係者、社民党はこうした方針に強く反発。米側の同意を得られる見通しも立っていない。
前原担当相は首相らとの協議後、衆院沖縄・北方特別委員会で、小池百合子氏(自民)の質問に対し「地元の理解を得るための不断の努力は、5月を越えてもしていかなければならない」と強調。「政府としての考え方を今月中にしっかり決め、合意を得るための努力を行う」と語った。(時事)>
<政府は10日午前、沖縄県の普天間飛行場移設問題に関する関係閣僚会議を首相官邸で開き、鳩山首相と平野官房長官、北沢防衛相、岡田外相、前原沖縄相が政府案について協議した。
首相が唱える「地元、米国、与党すべてが同意する形での5月末決着」は困難な情勢となる中、関係閣僚の間では「決着」の定義の変更も含め、6月以降も継続協議を行う考え方が大勢で、その在り方を巡り調整が進められたものと見られる。首相が継続協議を容認すれば、これまでの発言と食い違うため、首相に対する批判が強まることは避けられない。
「決着」期限について、平野長官は関係閣僚会議に先立つ記者会見で、「決着の仕方はいろいろある。5月末の有り様を首相の決断のもとに閣僚間でしっかり決める」と語った。首相は10日朝、首相公邸前で記者団に、閣内から5月末決着にこだわる必要はないとの意見が相次いでいることについて、「5月末は、私が国民に申し上げているから変えるつもりはない。みんなで『これでいこう』という方向を必ず出したい」と強調した。
政府案は、移設先と沖縄の負担軽減策を組み合わせた「パッケージ」で示される方向だ。移設案に関しては、同県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる現行計画を修正した杭(くい)打ち桟橋方式の滑走路を造り、併せてヘリコプター部隊の一部を鹿児島県・徳之島に移駐することが軸。普天間飛行場や米軍嘉手納基地でのヘリや航空機の訓練を徳之島空港や全国の米軍、自衛隊基地に分散させることも検討している。
しかし、関係自治体や連立与党の社民党が反発していることに加え、米側の意向も不透明で、決着の見通しは立っていない。
負担軽減策には、〈1〉沖縄本島東側の米軍訓練水域「ホテル・ホテル区域」の一部解除〈2〉鳥島・久米島の射爆撃場返還――などを盛り込む。(読売)
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5548 普天間、5月決着断念=地元、米との合意困難 古沢襄
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