アジアの安保情勢は激しく変わっています。中国での反日暴動や尖閣諸島への挑発もその一端です。では日本はどうなるのか。アメリカ側による日本の動向についての分析を報じました。
日本の特殊な対決忌避、軍事忌避の傾向は英語ではよくPacifismと呼ばれます。この言葉は日本語では平和主義と訳されることが多いようです。しかしこの訳は誤解を招きます。言葉づらだけみれば、とにかく平和を求める傾向が「平和主義」だと思われるでしょう。
ところが英語のPacifismという言葉には、同じ平和を求めるにしても、その姿勢は消極的、無抵抗という意味が含まれているのです。武力を強くしてこそ平和が保たれるという考え方はPacifismではありません。抑止力というのもPacifismではありません。無抵抗、さらには非武装の姿勢で、とにかく平和を求めるという志向がPacifismなのです。だからその言葉を単に「平和主義」というのは、誤訳だといえます。
平和は誰もが望むでしょう。その意味ではだれもが平和主義です。しかし問題はどのようにして平和を保つか、平和の内容はなにか、なのです。
〔ワシントン=古森義久〕米国の中央情報局(CIA)の元専門家集団が運営する民間研究調査機関が3日、尖閣問題での中国の激しい対日攻勢のために日本は憲法を改正し、自国の防衛を固めるようになるだろうという予測を公表した。しかし尖閣をめぐる日中の本格的な軍事衝突の見通しは少ないとしている。
国際的な安全保障問題を主に分析する同調査機関「リグネット」は「中国との紛争は日本に消極平和主義の再考を余儀なくさせる」と題する調査報告を発表した。
同報告は中国がこんごも日本に対し尖閣の主権を果敢に主張する攻勢を主に外交面で続け、尖閣自体へも政府艦艇を接近させていくだろうと予測し、その結果、「日本は緊張を緩和する措置をとるだろうが、国民の間に自国の防衛にはこれまでよりも強い対応が必要だという意識が急速に高まった」と診断している。
同報告はさらに「中国側での最近の反日デモでの日本側の経済的被害は自国の利益の擁護には従来の『経済外交』というような方法を変えて、もっと積極果敢な対応をしなければならないという認識を国民レベルで広めた」として、自民党の安倍晋三総裁が主張するように憲法を改正して自国防衛を強化する動きが進むだろう、と述べた。
同報告はより具体的には「憲法第9条の改正による自国防衛の明確化への動きが起きて、左派は国民感情を利用して改正案を自動的に抑えることはもうできなくなるだろう」との予測をも明らかにした。同報告はこうした動きは東アジアの新しい政治や軍事の情勢の結果であり、「日本は第二次大戦終了時からの長年の消極平和主義の姿勢の放棄を迫られるだろう」との見通しをも強調した。
杜父魚文庫
10681 日本の消極平和主義は終わったのか 古森義久
古森義久
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