オバマ政権のアジア最重視政策というのが美辞麗句に過ぎないというアメリカ側の批判の紹介を続けます。アメリカはもう世界のスーパーパワーとはみなされなくなる、という断定さえ出ているのです。
<<オバマ政権の「アジア重視」策に死亡宣告信頼を失い「超大国」の座から転落する米国>>
■世界の超大国とは見なされなくなる米国
以上のように、オバマ政権の「アジア最重視」が口先だけに過ぎないことを示す多数の例証があるというのである。リグネットのこうした分析は、オバマ政権の「アジアへの旋回」策に事実上の死亡宣告を言い渡したとさえ言えるだろう。
こうしたオバマ政権の言葉と行動のギャップは、米国に安全保障を頼る日本などアジア諸国にとって、当然のことながら深刻な影を広げる。
この点、リグネット報告は、結論としてさらに不吉な見解を明記していた。
・大々的に宣伝された「アジアへの旋回」が空疎なジェスチャーにすぎないと判明したことは、米国の対外イメージへのさらなる打撃となる。オバマ政権下の米国への関係諸国の信頼は最近の中東での動きによっても急速に低下しており、このアジアでの挫折によって、米国はもはや敵からも友からも世界の超大国とは見なされなくなるかもしれない。
オバマ政権下の米国は「世界の警察官」どころか、政治や経済でも、信頼され依存される対象から転落しつつあるというのである。
米国に依存してきた側としては、オバマ政権だけが米国ではないと思いたい。だがいまや米国が内政でも外交でも大きな曲がり角を迎え、世界唯一のスーパーパワーとしての勢いを失いつつあることは否定できまい。
日本としても自助自立の努力という政策目標がどうしても浮上してくる時代が到来したと言えそうなのである。(終わり)
杜父魚文庫
14559 アメリカはもはや超大国ではない 古森義久
古森義久
コメント