2007-06

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630 630 五葉山二題(2) 菊池今朝和

昭和六十年八月十三日、同窓会を終えた私は、一人の女性に会うため胸を躍らせ大船渡市盛町にむかった。手には一冊のサイン帳を大事に持っていた。甲子小六年の担任菅野恭子先生(現高橋)へ、二十七年ぶりの懺悔を込めた対面であった。どのようなわけか、気ま...
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629 629 五葉山二題(1) 菊池今朝和

五葉山は、啄木の詠ったようなありがたき山というより、青春の蹉跌にあえいでいた私にとって、心のよりどころであり、逃げ場でもあった、しかし、五葉山をみつめる人々の想いがさまざまなように、五葉山にむかう人々の気持ちも多彩であった。昭和四十七年一月...
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628 628 石原裕次郎様へ 菊池今朝和

天国の裕次郎さん、そちらの生活はいかがですか。私の遠い思い出のなかに、『黒部の太陽』撮影のため、八方尾根をゆっくり、ゆっくり登ってゆく、裕ちゃんの後姿が焼きついています。つい、さっきまで国民宿舎八方池山荘のロビーで、スタッフの皆さんと談笑し...
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627 627 ブラジリアの不倫 渡部亮次郎

南米の果てしない原野に男女がぽつんと置かれたら、どうなるか。ブラジルの人口の首都ブラジリアはそんな都だ。首都なのに人口が250万。役人(男女)の殆どはサンパウロやリオデジャネイロ、マナウスなどの他の大都市からの単身赴任。となるとタイトルが現...
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626 626 地に紫陽花,天に虹 吉田仁

梅雨前線は,正式には停滞前線という。寒気団と暖気団の力が均衡し,その境いが長いあいだ日本の上空で停滞するからである。五月六日ごろの立夏を過ぎてしまえば,暦のうえではもう夏なのだが,梅雨が明けて,ほんとうに夏らしい夏がやってくる。入梅は暦のう...
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625 625 破られるか亥年選挙のジンクス 古沢襄

モスクワからの便りだと百年ぶりの暑さで、慣れないモスクワ市民はフーフー言っているという。こちらは半袖では寒いので長袖シャツを出してきたところである。何かがおかしい。亥年には天変地異が多く起こったという。嫌な予感がする。そんな気持ちに駆られる...
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624 624 馬鹿といわれて怒る馬鹿 渡部亮次郎

この世の中には三種の馬鹿がいるという話を書いたら「失礼だ」と怒りの投書が来た。同時に真実を突いた、と喝采を叫ぶ反応もあった。元々これは死んだ元外務大臣園田直氏が口癖のように言っていたことば。同時に「理路整然たる非常識」を添えてキャリア官僚を...