85 政治家になっていない 渡部亮次郎

谷垣禎一財務相(61)は2006年7月27日、自民党本部で記者会見し小泉純一郎総理大臣の後継を決める自民党総裁選挙に出馬することを正式に照明した。
「その政権構想は小泉総理の靖国神社参拝を批判するものだったため、谷垣氏は閣内不統一を避けるべく、直ちに財務相辞任を表明、小泉総理に会って辞表を提出。小泉総理はこれを受理した」とはならなかった。
辞表を出さないのは、この立候補が本気でなく、安倍氏への敗北を前提にした「お遊び」であることを自ら明らかにしたものである。おふざけなんである。
政治家としてのスジを通していないし、総裁選にあたっての戦略、戦術上にも決定的な誤謬を犯している。父親の後を継いで国会議員を二十何年も務めては来たが、政治家にはなりきっていないことを天下に晒した。
戦略的には仮令、本当の狙いが「次の次」であるとしても、今回、国民と国会に対して、強烈に『谷垣の志』を訴え、印象付ける最大のチャンスだった。総裁選初登場だからである。
小泉もはやレ-ムダック状態、安倍独走無風状態の中に、谷垣辞任の報は強烈なショックとなって政界を揺さぶったはずである。ところが、この始末では、三流レストランのシミのついたメニューみたいな政権構想を羅列されただけでは、義理○○立候補を印象付けたに止まった。
これでは今回の総裁選を『戦い』ではなくNHKのど自慢みたいなバカらしくて楽しいお遊びに貶めてしまった。しかもの予選の予選に格下げしてしまった。頭が良くてもこれだけ●●になれるという典型だ。
辞任すれば、党内のかなりの●●が雪崩を打って支持に回ったろう。しかしこれでは決して福田の替わりにはなれないし、ただのワン・オブ・ゼムだ。むかしありけるおのこ。
仮に辞任したってたった2ケ月ではないか。なんの害や、マイナスありや。おとこ谷垣、これで廃った。ただの弁護士。政治家になりきってなかった。山堂氏が少しは褒めるから「男」と期待していたが、所詮、只の優等生。しかも20年過ぎてこれだから、見込み「なし」だね。
靖国へ行くな、ということは「中国の言うことを聞け」といわれているだけなんだ。それを「そうします」ということは日中間に波風を立てないと言うことではなく、中国に土下座しますと言うことなのだ。法律的にはどうでも、政治的には『中国の言いなり』をする政治家だと天下に公表してしまったね。
辞任を待っていたから、書くのが土曜日になってしまった。〔文中敬称略。2006・07.29〕

コメント

タイトルとURLをコピーしました