2714 高まる共産党に対する関心 古沢襄

解散・総選挙は四月から五月にかけて行われる公算が高いが、静かに党勢を拡大している日本共産党が選挙後に”台風の目”となる可能性がある。自民党が大幅に議席を減らすのは避けられないが、各選挙区をみると民主党が圧勝する情勢でもない。参院で民主党は過半数を得ていないから、連立政権という方程式が俎上にあがる。
しかし民主党にとっては気になる共産党の党勢を拡大。民主党は一月党大会で社民党と国民新党との連立政権を視野に入れた09年度活動方針を決定する。野党時代には共闘を組むことが多かった共産党との関係が、政権を獲得すれば対立関係に変化する。有り体にいえば、共産党にはあまり頑張って欲しくないというのが本音であろう。
とは言うもののメデイアの世論調査では共産党の伸びが表面には出てこない。日本のメデイアは共産党の動向には関心を払わず、もっぱら民主党の一挙手一投足に関心を集中している。面白いのはお隣の韓国が、日本の共産党の動きに敏感なことである。朝鮮日報は「日本は経済危機や非正規雇用労働者の大量解雇のあおりで、共産党が勢いを取り戻しつつある」とみている。
仮に選挙後に民主党を中心とした連立政権が生まれても、保革の理念が混在した政権構造からは、迫りくる経済危機に対する即決で有効な政策は出てこないであろう。自民党ではダメ、民主党でもダメということにでもなれば、朝鮮日報がいう様に共産党が伸びる可能性が出てくる。
<日本では今、経済危機や非正規雇用労働者の大量解雇のあおりで、共産党が勢いを取り戻しつつある。
日本共産党の発表によると、昨年1年間に党員は約1万4000人増えたという。また、機関紙「しんぶん赤旗」の新規購読者も2万人を超えた。与党・自民党や最大野党・民主党とは比べ物にならない数字だが、共産党にとっては有意義なことだ。
日本共産党の党員数は、1990年の50万人をピークに減り続け、2000年以降には38万‐40万人程度という状況だった。国会の議席数も、1979年の衆議院議員総選挙では39議席を獲得したものの、現在は衆議院で9議席、参議院で7議席にすぎない。
ところが、状況が変わりはじめたのは昨年初めのことだ。80年前の1929年に発表された小林多喜二のプロレタリア小説『蟹工船』が、ある新聞の報道をきっかけに売り上げが急増し、昨年1年間で約50万部が売れた。
その主な読者は、失業の危険にさらされている若い非正規雇用労働者たちだった。昨年6月に行われた沖縄県議選では、共産党が社民党とともに最大野党となった。共産党によると、昨年は1カ月に約1000人ずつ党員が増えたという。
こうした共産党の躍進は、小泉政権下で非正規雇用労働者の解雇基準が大幅に緩和されたことや、社会的な二極化現象が深刻化したことが背景にある。さらに、最近の経済危機で非正規雇用労働者の大量解雇が現実のものとなったことで、共産党に対する社会的な関心度が高まっている。
朝日新聞は11日、こうした風潮について1面で報じた。日本共産党は遅くとも今年9月までに行われる衆議院議員総選挙で、民主党とともに新たな転機を迎えようとしている。(朝鮮日報)>
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