官房長官が徳之島の一部町議や住民に会うために、わざわざ鹿児島市まで二度も行ったのは珍奇なことだ。一部の住民が普天間移設の見返りに沖縄並の振興策を要望するのなら、上京して政府に陳情するのが筋であろう。短期間の間に二度も官邸を留守にして、しかも官房副長官二人まで連れていくというのはおかしい。
しかも一部住民との会談の前に徳之島の建設業者約10人とのひそかな会談までしたという。住民の意思に反するドロドロとした切り崩しが行われていると言っていい。政権の末期症状をあらわす珍事といっていい。
<平野官房長官は15日、鹿児島県・徳之島の島民らと鹿児島市内のホテルで会談し、沖縄県の普天間飛行場の一部機能の受け入れに協力を要請した。島側からは振興策を求める声などが出た。
出席者によると、平野氏は会談で、「徳之島空港の近くにある干潟を埋めて空港を拡張したい」などと述べ、協力を求めた。普天間からの移設が検討されているヘリコプター部隊については「来るとしても小規模なものだ」と語った。振興策では「それなりのものは考えている」と強調した。
会談には建設業者や農家ら8人が出席し、松野頼久、滝野欣弥両官房副長官が同席した。平野氏はこれに先立ち、同じホテルで建設業者ら約10人との非公式会談も行ったが、いずれも相手を明らかにしなかった。
平野氏は会談後、記者団に「徳之島の将来をどう考えているかについて、議会や行政を通じて情報提供していただきたいという要望があったので、持ち帰らせてもらう」と述べた。出席した建設業関係者の一人は「沖縄並みの振興策にしてくれるのかと聞いたら、長官は『検討して答える』と言った」と語った。
政府は同飛行場のヘリ部隊の一部か訓練を徳之島に移転する方針を固め、鳩山首相が7日、地元3町長に要請したが、拒否された。これを受け、平野氏は12日、鹿児島市で徳之島町議5人に協力を要請したばかりで、この日は町長の頭越しに住民の一部に直接働き掛けた形だ。徳之島・天城町の大久幸助町長は15日、「一部賛成派と会う手口は良くない。反対派の島民を結束させ、島民の心を二分するものだ」と批判した。
首相が約束した5月末までの決着が絶望的となり、政権へのダメージを最小限に抑えるため、「誠意」をアピールするのが狙いだという見方もある。自民党の大島幹事長は15日、岡山市内で記者団に「言い訳行脚みたいな、努力をしたことだけを残すための訪問だ。徳之島の住民が(反対を)変更できるような状況には全くない」と批判した。(読売)
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5583 非公式に建設業者とも 古沢襄
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