7129 疎い、疎い、疎すぎる菅内閣 宮崎正弘

疎い、疎い、あまりにも疎すぎる。菅内閣の国際経済認識は深甚なほど危険。なぜ、いま日本がユーロ債を1120億円も購入するのか?
政治圧力に根負けしたのだろう。ユーロ危機が叫ばれるEU諸国の強い要請をうけて、日本はユーロ安定化基金の債権(ユーロ建て)を1120億円も引き受ける模様。これは発行総額の20%、なぜここまでして、将来紙くずになる危険性があるジャンク債のたぐいを買うのか。
他方、日本国債の格付けを急にさげたスタンダート&プアズ(S&P)に対して菅首相は「疎い」と発言し、あまりの認識不足に国会で紛糾する原因を作ったが、問題はむしろ恣意的に格付けを上げたり下げたりする欧米格着け機関の背後に潜む「政治的意図」ではないのか。
BIS規制(銀行の自己資本率は8%)をうっかり飲んで、しかもそれを遵守したばかりに日本の金融業界は爆発的壊滅に陥り、名門北海道拓殖銀行も山一証券も倒産に到り、欧米ヘッジファンドの空売りの餌食となった。
くわえて郵政改悪は米国の強い要求だった。日本の主権は巧妙に侵されてしまった。
ユーロはEU諸国の所業の失敗であり、日本が救援に向かっても、もはや手遅れの状態である。
中国がギリシア國債30億ドル、スペイン60億ユーロ、ポルトガル国債10億ユーロを購入しているのは別の政治的思惑と、将来の武器供与への布石だが、日本にはいかなる戦略的意図も思惑もなく、ひたすら政治圧力と「国際協調」の美名のもとに、膨大な金額を出資する。
疎い、あまりにも疎すぎないか。菅内閣の金融政策は。
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  読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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(読者の声)貴誌前号「ウィキリークス」報道で長い長い釈明記事をかいたニューヨーーク・タイムズ編集局長の紹介ですが、なるほど、米国の反応はやっぱり、ジュリアン・アサンジを犯罪者扱いしているのですね。
日本の新聞はなぜ暴露媒体に選ばれなかったのでしょうか、ところで?NYタイムズとおなじ論調に立つはずの朝日新聞は、アサンジのリストからなぜ漏れたのでしょうか?(KT生、名古屋)
(宮崎正弘のコメント)それは朝日新聞に聞いて下さい。ロシア、中国、中東の媒体も、アジアのどの国も選ばれていないのは言語の問題が大きいと思います。ついでウィキリークスの関心の度合いと方向でしょう。
げんにタイミングを選んでエジプトの機密情報がどっと溢れたように、中東には相当の関心を抱いています。
NYタイムズの釈明は、言うまでもなくアメリカ国民の過半が、あの暴露は米国の国益を毀損するものと考えているからに他ならず、言論の自由の限界を心得よという投書、電話、ファックスがニューヨークタイムズに殺到したそうです。
 
杜父魚文庫

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