16016 トルコ、中国から防空システム導入(34億ドル)を破棄へ   宮崎正弘

■NATOの一員であるトルコが中国から防空システムを輸入する事態に圧力
中国の武器輸出責任者はかんかんに怒っているそうな。サウスチャイナ・モーニングポスト(5月8日)は、入札寸前だったトルコの防空システム導入にトルコ軍事筋情報では中国を入札リストからも外したという。
アンカラ政府筋は「中国の仕様を詳細に検討すれば、トルコの防衛システムに適合しない。単純な理由だ」と見解を述べるに留めている。
つまり西側のパトリオット・ミサイルシステムに酷似する中国製「FD2000」はトルコの軍事力に役立たないとしているわけで、背後にNATOと米国の政治的圧力が存在するのは明瞭である。
トルコの防空システム導入に関しての入札にはイタリア、フランス、ロシアも応札準備とされたが、最終的には米国レイセオンに落ち着くだろう。
むしろトルコは中国の入札申請を表沙汰にすることで米国、NATOにカードを切り、条件を良くする交渉の切り札とした気配が濃厚である。
またロシアのロソボロネクスポート社の入札申請も事前に発表し、ウクライナ問題で対立するNATOを意図的に動揺させ、NATOにおけるトルコの立場を強めた。
米国レイセオンは価格低下と仕様の向上を同時に要求されることになり、トルコはしたたかな交渉力をしめしたことになる。
杜父魚文庫

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