■保守の大物が落選、無名の保守右派が突如勝利
保守の牙城バージニア州で、もっとも保守的な地域から選抜されている下院議員のエリック・カンターは七期のベテラン、しかも次期連邦議会では下院与党総務をボーナーから引き継ぐとされていた。
首都ワシントンDcのとなり、バージニア州は全米のなかでも際だって保守的な地盤である。
2014年6月10日におこなわれた共和党内の予備選で、この読みがひっくり返った。まさか、無名の保守系で、ティー・パーティの支持をうけた経済学教授がベテランの保守政治家を打ち負かすなどと誰も考えなかったからだ。
日本でたとえると東京選挙区で、たとえば石原伸晃が田母神俊雄にいきなり敗れるような構図である。
突然の新人はアンドルフ・メコン大学教授のデビット・ブラット。ティー・パーティにいきなり推薦され、わずか20万ドルの選挙資金、かたやベテラン議員のカーターは540万ドルをあつめて悠々と選挙予備選に臨んだ。
敗因はブラット教授が「カンターは移民に甘い」と攻撃しただけだという。
直近の同州知事選挙でも、この共和党の分裂に漁夫の利を得てヒラリーの友人でもあり親中派の民主党候補が知事選に1%の票差で競り勝った。
となると本番下院選挙でも、またもや民主党のダークホースが、漁夫の利を得る可能性があり、そして二年後の大統領選挙も、このまま共和党の分裂が継続されるとすればヒラリー・ローダム・クリントン元大統領夫人、前国務長官の当選が射程に入ったと言えるかも知れない。
杜父魚文庫
16337 中間選挙予備選で共和党内、大番狂わせ 宮崎正弘
宮崎正弘
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