20097 ネギ味噌、ニラ炒め、トマトと玉ネギの酢漬け   古沢襄

戦後間もない食糧難の時代だったが、疎開先の信州上田では東京のような思いをしたことはなかった。

上田染谷丘高女の三年生だった従姉が早起きをして台所でネギを刻んでいる。大きなドンブリに盛ったネギに醤油をぶっかけ、かき回すのが上田中学二年生の私の勤め。

ネギのとろみが出るまでかき回して、炊きたてのご飯にかけて食べるのだが、あの味が忘れられない。

時折、あの味が懐かしくてスーパーで求めたネギを刻んで朝食に供するのだが、最近のネギの味はいまひとつ満足できない。ネギそのものが乾燥していて、いくらかき回してもとろみが出てこない。

信州女の母は「ネギは万病の薬」といって、味噌汁の代わりに細かく刻んだネギに削り節を混ぜ、信州味噌に熱湯を注いだ”ネギ味噌”を作ってくれたものだ。

ジャーナリストになって吉祥寺に住んだことがある。夜遅くなって吉祥寺のひとつ前の西荻窪で下りて、駅前の屋台で炒めたニラをつまみにしてコップ酒を飲んで歩いて家に帰った。

ニラ炒めは身体が温まり、下痢や風邪の特効薬。いまでもニラを買ってきて、時折、ニラ炒めを作って食べている。ただ、ネギに比べてニラはいたみ安いから、冷蔵庫に入れて忘れてしまうとトロトロになってしまう。

西洋野菜の玉ネギも好物のひとつ。トマトに刻んだ玉ネギを合わせて酢漬けをパン食の定番料理でよく食べる。高血圧の特効薬なそうだ。好物のソバだが、そば屋に行くと「とろろソバ」を注文して食べる。

考えてみると肉食をしないで、日本固有のものばかり食べて84歳になった。

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コメント

  1. momo より:

    毎日ありがとうございます。ネギは所謂根深ネギ(白ネギ)でしょうか。関西はネギというと青ネギを使います。玉ねぎも好きなので試してみましょう。ニラというと小さい頃は黄色ニラがよく食卓に出ておりました。これは柔らかい。最近は寿司ネタにもなっております。では、また¥^^

  2. 大橋圭介 より:

    84歳おめでとうございます。ぼくは、申年の来年3月1日に84歳です。次の申年まで12年ありますが、元気でいれる気がしてます。

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