7963 さらば、菅直人首相  古森義久

日本の政治は混迷の極にあります。内閣不信任案をめぐって、菅政権への不信任案が可決されるのか。民主党は割れるのか。
菅氏は期限をつけて辞任すると述べたそうです。この逃げ言葉で不信任案をかわそうとするのか。しかしいずれにしても菅直人氏が首相の座を降りることは確実になりました。さようなら、菅直人さん、です。
菅氏が首相としてなぜ不適格か、本日の産経新聞の主張がわかりやすく説明しています。
【主張】菅内閣不信任案 首相の「人災」に今決別を 総選挙で国民の判断仰ごう
きわめて無責任な菅直人首相の対応が「人災」を拡大している。これ以上の失政は食い止めなければならない。自民、公明両党などが提出した菅内閣不信任決議案の意味合いである。
2日の衆院本会議の採決では、議員一人一人が、不信任案の帰趨(きすう)により国家の命運が決しかねない重大局面であることを熟慮し、判断してもらいたい。
東日本大震災から立ち上がろうという大切な時期に政争はおかしいという見方もあるが、首相の不手際に伴う政治空白の方がより問題である。
≪遅れる震災への対応≫
一連の政治の機能不全は、民主党の主導する政権が抱える多くの問題が表面化したのが主な要因だ。さらなる政権のたらい回しは許されない。
不信任案が可決された場合は時期の問題はあるが、解散・総選挙により国民の信を問うことを最優先すべきだ。
菅首相による人災は、最高指導者としての資質の問題に加え、「政治主導」をはき違えているために官僚組織との意思疎通が図れず、政府の総力を活用できないことが大きい。
本格的な復興に必要な復興基本法は成立せず、その他の必要な立法作業も遅れている。
平成23年度第2次補正予算も先送りしようとしていた。不信任案提出の動きにあわてたように、党首討論で谷垣禎一自民党総裁に協議を呼びかけ、通常国会の会期の大幅延長を言い出すなど、場当たり的な対応が止まらない。
震災から80日もたつのに、学校の体育館などで不便な生活を余儀なくされている避難者は10万人以上に及ぶ。避難所を何カ所も転々とした人も少なくない。
5月末までに3万戸の仮設住宅を建設するとした公約も果たされていない。「これでも先進国か」と疑う対応の鈍さだ。
政治主導のご都合主義も露呈した。原子力災害現地対策本部長を務める池田元久経済産業副大臣が入院し、10日余り不在となっていながら公表していなかったことなど枚挙にいとまがない。
実務をよく知る官僚が意見具申しようと思っても、首相に怒鳴られるのでやめてしまう。これでは官僚機構は機能しない。
地球温暖化問題で、「2020年までに温室効果ガスの25%削減を行う」と鳩山由紀夫前政権が世界に公約した目標について、菅首相は大震災で痛手を受けても取り下げないと言い切った。
原発が停止した分を火力発電で補わざるを得ない現状を考えると、実現は難しい。太陽光発電など自然エネルギーの急増は望めないのに、どうやって排出量の大幅削減をはかるつもりなのか。きわめて無責任な発言だ。
≪混迷脱する枠組みを≫
不信任案提出を問題視する意見があるが、どうだろうか。菅内閣が国民の信を失っていることは、昨年の参院選や今春の統一地方選の民主党大敗を見ても明らかだ。
政権の継続の是非について、衆院解散・総選挙で決着をつけるべき状況は変わっていない。
「一票の格差」をめぐり最高裁が「違憲状態」判決を出したことで、首相の解散権が制約されるとの判断はとるべきでない。
政府は「衆院解散の決定が否定されるものではない」との答弁書を決定している。新たな区割りなどが決まる前でも、首相が国民の信を問うのは問題ないはずだ。
一方で、民主党内には小沢一郎元代表のグループなどが不信任案に同調する動きがある。
主要な政策で意見が大きく異なり、政権党の中に別の党があるような構造で、これまでもマニフェスト(政権公約)修正など重要な意思決定を妨げてきた。菅内閣が機能不全に陥る大きな要因だ。
小沢氏らは野党の不信任案に同調した後の行動予定を公言していない。不信任案に賛成したうえで与党にとどまるというなら、わかりにくい政治行動だ。
谷垣氏は首相に対し「あなたが辞めれば与野党を超えて新しい体制をつくる工夫はいくらでもできる」と述べた。その具体的な展望を示してもらいたい。
国民はこれ以上の人災も国政の混迷も望んでいない。真の復旧・復興を実現し、日本を危機から救うことができる政治の枠組みの構築が求められている。
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました