2014年日本の10大ニュース、集計結果は下記の通りとなりました。※表や文中の日付は現地時間、肩書きは当時。
集計結果一覧(トップ10)
【1位】御嶽山噴火で死者57人、行方不明者6人
噴火し、激しく噴煙を上げる御嶽山(9月27日)=川口敏彦撮影 9月27日午前11時52分、長野、岐阜両県境の御嶽山(おんたけさん)(3067メートル)が噴火した。山頂付近にいた登山者が噴火に巻き込まれ、57人が死亡、6人が行方不明になるなど、戦後最悪の噴火災害となった。
噴火当時、山頂付近には登山者ら約250人がいたとみられる。救助、捜索には警察、消防、自衛隊から延べ約1万5000人が当たったが、積雪や火山灰の凍結などで続行が困難となり、10月16日に打ち切った。行方不明者の捜索再開は来春以降の見通しだ。
御嶽山の噴火は7年ぶり。気象庁は24時間体制で監視しており、噴火の前には一時、火山性地震が急増していた。しかし、噴火につながるとは判断できず、噴火警戒レベルは平常の「1」に据え置かれたままだった。
政府は、中央防災会議に専門家で構成する「火山防災対策推進ワーキンググループ」を設け、今年度中に総合的な火山防災対策をとりまとめる。また、常時監視をしている47の活火山について、関係自治体に避難計画の策定などを求めている。
【2位】消費税8%スタート
17年ぶりの消費税増税。消費税の税率が1日、5%から8%に引き上げられた(4月1日、東京都渋谷区で)=竹田津敦史撮影 消費税率が4月1日、5%から8%に上がった。1997年に3%から5%へ引き上げられて以来、17年ぶりの消費増税となった。
増税前は、3月の家電販売額が前年実績より9割増えるなど駆け込み需要が発生。1~3月期の実質国内総生産(GDP)は前期比1・4%増の高い伸びとなった。4月以降の反動減について、政府は夏場から景気が持ち直すと想定していた。だが、GDPは4~6月、7~9月と2四半期連続でマイナス成長。増税が重しとなり、個人消費を押し下げている状況が鮮明となった。
安倍首相は11月18日、「景気が腰折れすれば国民生活に大きな負担をかける」とし、消費税率10%への引き上げ時期を、予定していた2015年10月から1年半先送りすると発表。さらに「国民に信を問うべきだ」として衆院解散を表明した。
【3位】ノーベル物理学賞に青色LEDを開発した赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏
ノーベル賞授賞式を終え、物理学賞のメダルを手に記念写真に納まる(左から)赤崎勇・名城大終身教授、天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(12月10日、ストックホルムのコンサートホールで) スウェーデン王立科学アカデミーは10月7日、2014年のノーベル物理学賞を、青色発光ダイオード(LED)を開発した名城大学の赤崎勇教授と名古屋大学の天野浩教授、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授の3人に贈ると発表した。授賞式はストックホルムで12月10日に行われた。
光の三原色のうち、赤と緑のLEDは1960年代に開発された。残る青は「20世紀中の実現は困難」と言われていたが、89年に開発に成功。長寿命、省電力のLEDは、その後商品化され、照明を中心に利用が広がっている。ろうそく、白熱灯、蛍光灯に続く「第4世代の光」として、LEDが普及する礎を築いたことが評価された。
日本の物理学賞は2008年の南部陽一郎、小林誠、益川敏英の3氏以来6年ぶり、ノーベル賞受賞者は計22人となった。
【4位】全米テニスで錦織圭が準優勝
全米オープン男子シングルス決勝で、マリン・チリッチに敗れ、準優勝の錦織圭(9月8日、ニューヨークで)=大原一郎撮影 テニスの全米オープン男子シングルスで、錦織圭選手が準優勝した。四大大会シングルスでは男女通じて日本人初の快挙。錦織選手は準決勝で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを破り、9月8日の決勝へ進出した。
決勝ではマリン・チリッチにストレート負けしたが、攻撃的で正確なストロークを武器に世界の強豪と渡り合った。
11月には、年間成績上位8人しか出場できないATP(男子プロテニス選手協会)ツアー・ファイナルのシングルスにアジアから初めて出場。今まで一度も勝てなかったアンディ・マリーを破るなど、4強入りを果たした。
今季の成績は54勝14敗。4大会で優勝し、獲得賞金は約443万ドル(約5億3000万円)に上った。世界ランキングも自己最高の5位で終えるなど、トッププレーヤーの仲間入りをした1年だった。
【5位】「アベノミクス」の評価を問う衆院選
衆院選で圧勝し、笑顔を見せる安倍首相(12月14日、自民党本部で)=竹田津敦史撮影 安倍首相が進める経済政策「アベノミクス」への評価が最大の争点となった第47回衆院選は、12月14日に投開票が行われ、自民党が290議席を獲得して圧勝した。公明党は35議席。自民党の追加公認を含めた与党の新勢力は、定数の3分の2を超える326議席で、定数に占める与党の割合は過去最高となった。24日には、第3次安倍内閣が発足した。
民主党は、選挙準備の遅れから過半数を下回る人数しか候補者を擁立できず、73議席と伸び悩んだ。海江田代表は小選挙区で敗れ、比例復活もできず落選。代表辞任を表明した。野党第1党党首が落選するのは、1996年に現行の小選挙区比例代表並立制となって初めて。維新の党、次世代の党など第3極も苦戦した。
一方、共産党は21議席に躍進し、18年ぶりに小選挙区でも議席を獲得した。
小選挙区の投票率は52・66%で戦後最低だった。
【6位】広島市北部の土砂災害で74人が死亡
局地的な豪雨で発生した土砂崩れ現場(8月20日、広島市安佐南区で、読売ヘリから)=野本裕人撮影 広島市北部の安佐南、安佐北両区で8月20日未明、局地的に猛烈な雨が降り、大規模な土砂崩れが発生した。多数の住宅に土砂が流れ込み、74人が死亡、約360戸が全半壊するなどの被害が出た。市の避難勧告は、気象庁などの警戒情報発表から3時間後で、土石流が発生した後だった。また、土石流などが発生した166か所のうち、7割余が土砂災害の警戒区域に指定されていなかった。
【7位】STAP細胞論文に改ざんなど不正
STAP細胞問題について記者会見する小保方氏(4月9日、大阪市北区で)=上田尚紀撮影 様々な細胞に変化するSTAP(スタップ)細胞の作製に成功したとして、理化学研究所研究員だった小保方晴子氏らが1月、英科学誌「ネイチャー」に発表した論文に不正が発覚。論文は7月に撤回された。8月には執筆の中心人物の一人だった理研発生・再生科学総合研究センター(当時)の副センター長が自殺。理研の調査委員会は12月26日、STAP細胞とされた細胞は、既存のES細胞とほぼ断定する報告書を公表した。
【8位】ソチ五輪で日本は金1、銀4、銅3
フィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦(2月14日、ロシア・ソチで)=高橋はるか撮影 第22回冬季五輪ソチ大会は2月7日に開幕した。日本選手のメダルは、金1、銀4、銅3の計8個。フィギュアスケート男子では19歳の羽生結弦選手が金。スキージャンプで41歳254日の葛西紀明選手が銀を獲得し、冬季日本勢最年長メダリストになった。フィギュアスケート女子の浅田真央選手は6位だった。3月のパラリンピックでは日本勢は金3、銀1、銅2の計6個のメダルを手にした。
【9位】世界文化遺産に「富岡製糸場」
富岡製糸場の世界遺産登録が決定し、バンザイして喜ぶ市民ら(6月21日、群馬県富岡市で)=小林武仁撮影 国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会が6月21日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を世界文化遺産に登録することを決めた。国内の世界遺産としては昨年の富士山に続き18件目、産業や土木の技術進歩を示す近代化遺産としては初めての登録となった。
12月10日には富岡製糸場の繰糸場(繰糸所)など3施設が、群馬県では初の国宝に指定された。
【10位】高倉健さん死去
11月10日、83歳で亡くなった俳優の高倉健さん 俳優の高倉健さんが11月10日、83歳で亡くなった。「網走番外地」「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ」「八甲田山」など幅広いジャンルの映画に出演。不器用だが男気のある人物を演じた日本映画界の大スターで、多くのファンがその死を惜しんだ。2012年公開の「あなたへ」が遺作となった。13年に文化勲章を受章。座右の銘は「往く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし」だった。(読売)
杜父魚文庫
18061 読売が2014年日本の10大ニュース 古澤襄
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