716 高い倫理性 伊勢雅臣

明治維新は、武士階級が自らの意志で自らの階級的特権を放棄した、世界に例のない、きわめて内発的で倫理的な体制変革であったというふうに位置づけることができるのではないだろうか。
「改革、改革」とで幾数年やってきました。この改革すら、明治維新、戦後復興などに比べればおもちゃみたいなものでありましょう。
突如「グローバルスタンダード(世界標準)」という言葉が喧伝され、それがあたかも世界の共通の価値観かと思い込まされてきました。当時(1988年ごろ)バブルで絶好調の金融界銀行は、株価や土地担保をBIS規制の自己資本率の中に組み入れるように提案しました。ところがバブルの崩壊で一気に株価や土地の値段が下がり、国際業務に必要な自己資本率8パーセントを確保できなくなってきました。そこで資本の充実をさせるために、いわゆる「貸し渋り」などの資金の回収に走り出し、金融不況に突入していったわけです。
*やさしいBIS
   http://www.tradition-net.co.jp/door/door_bis/bis.htm
   「米国の利益になる政策は他国にも必ず利益をもたらす」
■財政改革と藩政改革
一般に財政改革を行うと景気が回復してくるようなイメージを持ちますが、現状を見てみますと当てはまっていないようです。「官から民へ」のスローガンで民へ移ったものは官の滓(かす)で、皺(しわ)が寄っただけでした。
山田方谷や恩田木工・上杉鷹山らの藩政改革を見ていますと、まず自分達の禄を減らしているのでした。今の官による改革は、自分たちのものより町民の禄を減らし、そして「役」の負担を増やして行おうとしています。ここに安倍ちゃんが「公務員改革」を推し進
める理由があるのでした。
■マスコミの目くらまし
不況が続くと、いわゆる「貧すれば鈍する」で、お金のためにはなりふり構わなくなってきました。テレビは広告を取る為に、夜のゴールデンタイムをサラ金CMに開放しました。また「視聴率」のためには「捏造」も構わずでした。また広告業界は政治がパフォーマンス化・視覚化してきたのに目をつけ「お宝の山」を見つけました。
■臥薪嘗胆
最早日本も後戻りできないところまで来たのかも知れません。明治維新前後の為政者が、しっかりと国益を睨みながら外交に臨み、国の将来を考えながら体制変革を行ったことを再び思い出すべきでしょう。国内の変革を中国や米国、官僚に「丸投げ」するのは如何
なものかと考えるのです。
安倍総理は本当に本質を捉えた「体制維新」を行っておると思います。「支持率」などはお金の都合でどのようにもなります。がんばってください!
「こうしてわが国は、西洋諸国が地表の全域にわたって組み立てつつあった新しい秩序の一角に食い込むことに、アジア諸国のなかで単一国としてかろうじて間に合ったとき、西洋でもなければ東洋でもない、独自の英知と道義の意識とを高く掲げてい
たのだった。」    (「国民の歴史」p493)
☆資料他 「会期延長に関する安倍首相ぶらさがりインタビュー全文」
  http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/203194/
 
*お勧めサイト
 ・「窮鼠がアメリカ猫をあしらう 古沢襄」杜父魚文庫ブログ
  http://blog.kajika.net/?eid=594742
 ・軍事評論家佐藤守のブログ日記「文科省よ、お前もか!」
  http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20070616/1181964827
 ・経済コラムマガジン「歴史教科書の上での抹殺」
  http://www.adpweb.com/eco/index.html
 ・「反日勢力を斬る」
  http://blogs.yahoo.co.jp/blogger2005jp(「国際派日本人の情報ファイル」より)

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