「いつまで”オザワ騒ぎ”をやっているのか」と宮崎正弘氏が書いていた。小沢一郎氏が民主党代表の辞意を撤回した時点で、このお話は終わった。あとは週刊誌にでも任せておけばよい。大連立も小沢新党も総選挙後に再燃するかもしないが、それはその時のことだ。世界のローカル・ニュースをいつまでも追いかけるのは賢明ではない。読者もだんだん飽きがきている。
話題を変えようではないか。超大国・アメリカの下院外交委員会は、選挙区目当てのプロパガンダ決議を連発している。「慰安婦決議」「アルメニア決議」が一段落したと思ったら、今度は「ベトナム人権抑圧で援助停止勧告」の決議ときた。
ベトナム戦争がアメリカの敗北に終わった結果、南ベトナムからアメリカに逃れ、亡命して市民権を獲得した人たちが、かなりの数にのぼる。この票田を背景にした下院議員たちがベトナムの人権状況を非難して、アメリカの援助を停止するよう小委員会で勧告決議を行った。
ベトナムの人権状況に懸念を抱くのは当然のことだが、それが一足飛びに援助停止にまでいってしまうのは、いかにもアメリカらしい。ましてやベトナム系アメリカ人の票目当ての決議となれば、下院外交委員会は選挙対策委員会に看板をかけ替えた方がいい。産経新聞の古森義久ワシントン特派員の記事は、いつものことながら読ませるものがある。
<【ワシントン=古森義久】米国下院外交委員会の国際機関・人権・監視小委員会は6日、「ベトナムでの人権への懸念」と題する公聴会を開き、ベトナム政府による人権抑圧の状況を多数の証人から聞いた。議員側からは米国政府がベトナム政府の人権抑圧が続く場合、ベトナムへの援助を停止することが勧告された。
同公聴会ではまず、東アジア太平洋問題担当のスコット・マーシール国務次官補代理が「ベトナムの社会は以前よりは開放されたが、なお言論、報道、結社などの自由は規制され、政権に対する批判を許されず、多数の民主活動家や宗教指導者が政治犯として拘束されている」と証言して、問題を提起した。
米国籍のベトナム人としてベトナムの民主化活動にかかわり、最近までベトナムで拘束されていたタン・コン・ド氏は、人権弾圧の現状として、(1)共産党政権を批判したとされる政治犯数百人が長期になお公正な裁判も受けないまま拘束されている(2)今年7月にホーチミン市で政府の土地接収に抗議する農民ら1700人が集会を開き、弾圧されて重傷者約30人、逮捕者多数を出した-と証言した。ド氏はさらにベトナム当局が抑圧する「国民民主党」や「ベトナム進歩党」「ベトナム労農連合組織」などの指導者約40人の名前をあげて、即時釈放を要求した。
議員側からはロレッタ・サンチェス議員(民主党)が今年3月、ベトナムで宗教の自由を訴えたグエン・バン・リ神父が両手を縛られ、猿ぐつわをかまされて「裁判」を受けた写真をみせて、ベトナム政府の人権弾圧は今年に入って、悪化していると強調した。
ゾーイ・ロフグレン議員(民主党)はこれら証言を受けて、下院がこの9月に可決し、上院で審議中の「ベトナム人権法案」に言及し、同法案が規定する「米国政府のベトナム政府への援助はベトナム側の人権抑圧が続けば停止する」という方針の実施を、ブッシュ政権に要請した。>
1169 ベトナム人権抑圧で援助停止? 古沢襄
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