2595 中国が生んだテニス界の女王の今 宮崎正弘

テニスの女王、あの胡梛選手はいまどうしていますか?米中文化交流を中断、中国が激怒してから26年の歳月が流れた。
胡梛選手は中国が生んだテニス界の女王。四川省出身。当時、19歳。万里副首相もテニスを胡梛と楽しんだ。アメリカに遠征中、突如、彼女は宿泊先から消えた。そして米国に政治庇護を求めた。
当時のレーガン大統領は「わたしの養女にしても彼女の自由と人権をまもる」と発言した。
 
その後、サンディエゴの弁護士(中国系アメリカ人)がかくまったという節が有力だった。1982年のことで、「胡那事件」として世界のジャーナリズムが報道した。
小生も、隠れ住んでいると噂のあったサンディエゴまで取材に出かけたこともあった。
中国は、このテニス選手を米国が亡命をそそのかしたと攻撃し、米中文化・芸術、スポーツ交流を中断すると言う暴挙にでた。中断は1983年までの一年間に及んだ。
テニスでの勲章は1985年ウィンブルドンで世界十六位。
 
さて胡梛は在米四半世紀、「殆ど収入のない不遇をかこち、関節炎を患っていた。台湾に治療に通うようになり、やがて台湾に定住する。テレビのスポーツ解説も行い、元気を取り戻し、さらに驚くなかれ、ことし七月、北京を訪問した」(台湾『連合報』、12月10日付け)。
過去四半世紀のあいだに中国と台湾はチャーター便を飛ばしあうほどに緊張緩和の季節が訪れていた。
胡梛はいま、台湾でテニス教室を主宰するかたわら(正式な肩書きは「胡梛テニスクラブ理事長」)台湾先住民の子供を三人養女として引き取り、テニスを教えながら養育している。45歳、独身。嘗ての美貌を保ちながら、「人生は前向きに!」をモットーに。(胡梛の「梛」は女扁です)
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