サルコジ大統領の賭けは、どちらに転ぶか?アイボリー、リビア。そしてアフガニスタンへ派兵したフランス国内の世論は?
フランスが戦後、三つの戦域へ同時派兵したのは、たぶん初めてだろう。先週、アイボリーコーストへ1500名のフランス軍を投入し、アビジャンにいるフランス人15000名を救援した。
先月はリビアへの空爆に参加したが、初動からフランス空軍は大いに張り切り、空母も海域へ派遣して、NATOの主導権を握った。
国連決議は「飛行禁止区域」が名目だったのに、実際にはカダフィの軍事拠点を猛爆した。
米国は初動段階でトマホーク・ミサイルを112発も発射したが、以後はNATOに指揮権を委ね、さらには「われわれの目的はカダフィの排除にあらず」(オバマ大統領の会見)と言いだした。
じつはトリポリを拠点とする反カダフィ軍事勢力の主力はアル・カィーダらしいことが判明したからである(余談だがトリポリの暫定評議会=内閣のメンバーをみると、多くが欧米留学帰り、カダフィからの投降者ばかり)。
さてフランスは数年前からアフガニスタンへも兵士を送り込み、米軍と共同している。アフガニスタンでは顕著な戦果が見られないうえ、ドイツは撤兵を開始し、英国軍も縮小へ向かいつつある。タリバンの復活、アル・カィーダの暗躍が見られるが、オバマは2012年からの本格撤退を公約している。
サルコジが軍事作戦にいきなり積極的になったのは単純明快。彼のいう「国連決議に基づく」などという言い訳は通じない。国連決議によるリビア制裁、最初の決議案は1973年、アイボリーコーストへの軍事介入決議は1975年。古い証文を忘れた頃に出してきても説得力はあるまい。
本人が口にしなくても周囲は分かっている。サルコジの目的は来年にひかえた大統領選挙である。再選を目ざすサルコジはここで一気に軍事力を誇示し、愛国心に訴えて人気回復を企図する。
ところがフランス国内世論はサルコジ人気、激しく凋落気味である。右派「国民戦線」のルペン女史が第一位である。サルコジと社会党党首が二位にならぶ。
「愛国心による軍事力発動をいうのなら、サルコジは毎週宣戦布告をしなければならないだろう」(ヘラルド・トリビューン、4月7日)。
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読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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(読者の声)原油はバレル=200ドルへ向かうという分析が多くなりましました。ヒューズなどからですから信憑性がある。原因は(1)リビア・中東不安(2)海底油田モラトリアム中(3)原発見直し。だからオバマは、原油高騰も検討せずに、リビア攻撃に参加したわけですよ。ゲイツの責任ではないですね。
この三つの原因を駆け足で解決しないとインフレの引き金になるのです。(伊勢ルイジアナ)
(宮崎正弘のコメント)オバマ再選キャンペーンの第一声は「クリーンエネルギー市民との対話」です。明らかに福島原発の影響がでています。
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◎毎日一行● 菅内閣の東電批判は、自らの無策無能ぶりの責任転嫁である
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(読者の声)台湾に一番近い石垣島から、台湾からの100億円を上回る義捐金に心から感謝の気持ちです。それと別に、台湾・台東東区扶輪社(台東ロータリークラブ)から10萬元の義援金の送付がありました。地元・石垣市役所を介して、東日本大震災におくらせて戴きました。本当に日本政府の対応に、日本人として恥ずかしい気持ちです。(石垣ロータリークラブ会員)
(宮崎正弘のコメント)石垣島といえば、その昔(それも三十、四十年前まで)、船で行き来しており、島の居酒屋は台湾語、船で自由に往来し合った牧歌的時代があったとか。前註日大使の許世偕さんから、よくその話を聞いておりました。
杜父魚文庫
7620 人気凋落のサルコジ、右派ルペン女史が人気トップ 宮崎正弘
宮崎正弘
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