8157 日米同盟が弱くなる 古森義久

菅首相が辞任を拒み、日本の政治が麻痺に向かうにつれ、対外的には種々の危険な現象が起きる。そんなことを指摘する意見が米側で出ました。
〔ワシントン=古森義久〕米国のマイケル・グリーン元国家安全保障会議アジア上級部長らがオバマ政権に対し日米同盟が日本の政治混乱や米側の消極姿勢のために弱体になりつつあると警告する論文が19日、ワシントン・ポストに掲載された。
「枢要な同盟が漂流する」という見出しの同論文はグリーン氏とブッシュ前政権下の国務省高官のダニエル・トワイニング氏の共同執筆で、中国のパワー拡大への対処でいまアジアで米国にとって最重要な日本とインドとの同盟のきずなが揺らぎ、弱くなってきたと指摘している。
同論文は日本について日本の政治の行き詰まりと大震災とで大きく揺らいだ日米同盟が米国の日本支援の「トモダチ作戦」により支えを得たものの、「なお日本の行き詰った政治混乱が沖縄基地再編とTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の貿易自由化交渉での日本政府の当初の誓約の不履行への米側の失望をもたらした」と論評し、「オバマ政権の高官たちはいま日本政府に対し落胆と憤激をいっぱいにみせている」と述べた。
同論文はいまアジアでは中国の軍拡と北朝鮮の軍事挑戦により米国にとって堅固な日米同盟の強化がとくに必要になってきたと述べながら、「オバマ政権は日本との安保協力にはまったく消極的であり、日米両国政府による軍事協力の強化への対話を強めるべきなのに、その努力は無気力な中水準の作業部会に丸投げにされた」と辛辣に批判した。
同論文はまた日米安保関係がこのままだと「日本側では米国の防衛誓約が頼りにならないという認識が広まることにもなる」と警告した。
杜父魚文庫

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