19377 TPPで米政府に強力権限 米上院で法案可決   古沢襄

TPP=環太平洋パートナーシップ協定を巡り、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案について、議会上院の本会議で採決が行われ、野党・共和党の多数と、与党・民主党の一部の賛成多数で可決されました。

法案はすでに議会下院の本会議でも可決されているため、オバマ大統領の署名で成立することになり、今後TPP交渉は加速するものと見られます。

TPPの交渉の加速に欠かせないとされる、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案について、議会上院の本会議で24日、採決が行われ賛成60票、反対38票の賛成多数で可決されました。法案はすでに先週、議会下院の本会議でも可決されているため、オバマ大統領の署名で成立します。

アメリカ政府に強力な交渉権限を与えるこの法案はことし4月に提出され、野党・共和党はTPPを推進する立場でしたが、与党・民主党の議員の多くはTPPで自由貿易が拡大すれば国内の雇用が脅かされるとして反対を続けました。

このためオバマ大統領は、ふだんは対立する共和党指導部と足並みをそろえて、民主党の議員の説得にあたってきました。

今回、ようやく法案が可決されたことを踏まえ、TPPの交渉参加12か国の間では閣僚会合の開催に向けた調整などが本格化し、交渉の妥結に向けた動きが加速するものと見られます。

■法案可決の影響は

去年11月に中国で開かれたTPP=環太平洋パートナーシップ協定の首脳会合で採択された首脳声明では、「妥結に向けて最終段階に入った」という文言が盛り込まれました。しかし、交渉はこう着状態が続きました。

その要因と指摘されていたのが、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案成立のめどがたたなかったことです。

この法案がないままアメリカ政府と交渉を進めると、あとでアメリカ議会が交渉内容に変更を求める可能性があるため、交渉参加国が大きな決断に踏み切るのは難しい状況にありました。

去年12月以降、5度にわたって開かれた首席交渉官会合では、知的財産の分野で医薬品のデータの保護期間などを巡って、各国の交渉官たちがこの法案を理由に譲歩案を検討することに消極的だったとされ、結果として協議は大きくは進展しませんでした。

また先月、アメリカのグアムで開かれた首席交渉官会合の直後に閣僚会合を開く案が浮上しましたが、各国は法案成立のめどがたっていないことから、閣僚会合開催に慎重な姿勢を崩さず、見送られました。

甘利経済再生担当大臣も「交渉を妥結させるためには法案の成立が必須要件だ」と述べていました。

アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案が可決されたことを受けて、各国は今後、首席交渉官会合と閣僚会合を開催するための調整に入ります。

日本政府もアメリカと2国間協議を再開させ、主食用のコメの日本への輸入量やアメリカが自動車部品にかける関税の撤廃時期など、対立が続いている分野の交渉を行う考えです。そのうえで12か国全体の閣僚会合で大筋合意を目指すことにしています。(NHK)

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