19750 坂東太郎・利根川のお蔭で長生き   古沢襄

茨城県常総市の水害報道はテレビも新聞もワンテンポずれているような気がすることがある。水害現場と目と鼻の先に住んでいる者の感想と東京で原稿処理する者の感覚が違うのは仕方ない。

だが先輩面して言わせて貰えば、いまは、むしろ東北の宮城県で鬼怒川と同じような堤防決壊が起こらないか、それに留意した水害報道に心すべきではないか。

午前八時になって青空がいつの間にかどんよりとした曇り空になった。だが風もなく雨もない。介護ベッドに寝ているのも業腹なので、杖をついて二、三分先にある貯水池の様子を見に行く。

昨日は豪雨の中を見に行ったが、広大な貯水池がこの住宅地から流れ出る雨水で八割方大きな池となっていた。この住宅地には、この手の貯水池が何カ所かある。下水道が整備されているので、余計なものの様に思っていたが、やはり必要な設備であった。

水がない時の貯水池は、子供たちのサッカー・グランドや犬たちの遊び場になっている。造成した三井不動産も味なことをやってくれた。小さい不動産業者では出来ない配慮である。

昨日は八割方水没していた貯水池だったが、今朝は水が流出水路から音を立てて流れ出していて、貯水池の底が見えるくらいに減っている。この水が小貝川に通じる農業用水路を経て、いずれは利根川に流れる。

テレビや新聞は触れないが、鬼怒川も小貝川も利根川水系、洪水の水の行き先は坂東太郎(ばんどうたろう)・利根川の大きな懐(ふところ)に抱かれる。この名は「坂東(関東)にある日本で一番大きいの川」の意味。

共同通信社の役員時代には守谷から坂東太郎・利根川の有料橋を渡って北柏まで出て通ったものだ。帰りは利根川を渡ると都会の喧噪が消え、温度も二、三度低くなってホッとする。83歳まで長生きしているのも坂東太郎のお蔭かもしれない。

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