「選挙は最後の一日で決まる」といわれてきた。11日の参院選投開票日を前にしてきょう9日、明日10日が各党にとって踏ん張りどころ。メデイアはきょうの朝刊トップで最後の選挙情勢調査を報じている。このところ南アフリカのサッカーW杯や相撲界の野球賭博で一面トップの座を奪われていた選挙報道なのだが、街に出てみると参院選の盛り上がりがみられない。選挙民の目は覚めている。
報道各社の世論調査では発足当時に60%台の内閣支持率にV字回復していた菅内閣の支持率が二連続の支持率低下傾向をみせている。朝日調査では(1)民主党は序盤と比べて勢いを失いつつあり、選挙区、比例区合わせても40議席台にとどまる可能性がある(2)自民党は比例区で伸び悩むものの、選挙区では民主と互角で40台半ばの議席をうかがう(3)みんなの党は10議席を上回る獲得が有力になり、さらに上積みをはかろうとしている・・・としている。
読売調査は(1)民主党は50議席程度にとどまる可能性が高まっている。民主党と国民新党の与党(与党系無所属を含む)は、非改選議席を含め、参院の過半数(122議席)を維持するのは厳しい(2)自民党は改選の38議席を上回り、40台半ばをうかがう(3)みんなの党と公明党は2ケタをうかがう勢い・・・と占った。
毎日調査に至っては(1)発足1カ月を迎えた菅内閣の支持率は43%で、前回調査(6月27、28日)の52%から9ポイント、発足直後(6月8、9日)の66%からは23ポイントの急落(2)参院選比例代表の投票先では、民主党が36%で、自民党の17%を依然引き離しているものの、みんなの党が15%まで伸ばした・・・菅内閣の発足で一時は失速気味だったみんなの党が、消費税反対派の受け皿として再び上昇気流に乗った格好だと分析している。
世論調査のままの選挙結果が出れば、メデイアの選挙担当者にとって苦労はないが、選挙は最後の一日で変わる代物である。それでも民主党が勢いを失い、自民党が健闘している選挙情勢にあることは間違いない。とくに終盤にきてみんなの党が予想以上の支持を集めて”台風の目”となったのは注目に値する。
政界の水面下では与党過半数割れに備えて新たな連立のワク組みを模索する動きが出ている。国民新党の亀井静香代表が、身動きがとれない民主党に代わって”仕掛け人”になりそうな気がする。亀井氏のターゲットは公明党とみんなの党であろう。
宮沢内閣の崩壊で野党に転落した自民党にあって、亀井氏は旧社会党の村山富市氏を担ぎ出して自社連立政権を樹立する離れ業を演じた”仕掛け人”。参院で与党が過半数割れになれば、”ねじれ国会”の再現となる。法案の成立にそごをきたすから、民主党が窮地に立つのは必定である。
とはいえみんなの党は選挙戦で菅首相を攻撃してきた。渡辺喜美代表は民主党との連立には否定的である。公明党も連立にすぐ応じる気配がない。やはり参院で民主党が過半数を握れない”ねじれ国会”の再現となる公算が濃厚といえる。9月の民主党代表選は大荒れに荒れるだろう。
そのことを菅首相は承知している筈である。あと二日間となった選挙戦に賭ける思いは、誰よりも菅首相が強いといえる。「選挙は最後の一日で決まる」という思いは、どの政党の代表・党首も念じていると思うが、菅首相が一番切実なことは明らかである。山は最後の一日で動くのであろうか。
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5893 選挙は水もの、最後の一日で決まる 古沢襄
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